言葉の発達が遅い息子への思いを描いた漫画「不安な夜に」がSNS上で話題となっています。1歳2カ月になってもまだ、意味のある単語を発しない息子。ある日、夫婦げんかをしてしまったせいか、ひどく夜泣きをしてしまったため、母親は息子の立場になって思いを巡らし…という内容で「言葉がなくてもつながってる」「すてきなお話」「涙が出ました」などの声が上がっています。作者の女性に聞きました。

まるで海外旅行のような感覚に…

 この漫画を描いたのは、主婦のおさる(ペンネーム)さん(32)です。インスタグラムで暮らしの様子を漫画にして発表しています。

Q.漫画を描き始めたのは、いつごろからでしょうか。

おさるさん「息子が生後3カ月くらいからです。私は子どもをなかなか授かることができなかったので、周りから、子どもの話をされるのが少し苦手でした。だから、私自身も息子の話をしないようにしていたのですが、毎日いろいろなことが起きるので、だんだん、『育児のことを誰かと共有したい!』という気持ちになったことがきっかけで描き始めました」

Q.今回の漫画を描いたきっかけは。

おさるさん「息子の目の前で夫婦げんかをしたその夜に、息子が久しぶりに夜泣きをしました。私と夫が言い合っていたのが不安だったのだろうなと思い、漫画にしました」

Q.息子さんの立場になって考えてみたとき、どのような感覚になりましたか。

おさるさん「海外旅行をしたような感覚になりました。相手が何を言っているかほとんど分からないけど、知っている単語もたまに出てくるような…」

Q.息子さんの思いを想像してみて、新たな発見はあったのでしょうか。

おさるさん「何を言っているか分からないのに勝手に落ち込まれたり、怒られたりすると嫌だよなあと思い、反省しました(笑)」

Q.予防接種で指摘されるまで、発語については特に気にしていなかったのですか。

おさるさん「全く気にしていないというとうそになるのですが、この時期で発語がなくても特に問題はないだろうと思っていました」

Q.指摘されて以降、変えたことはあったのでしょうか。

おさるさん「『語りかけ育児』の本を購入して、息子が見ているものについて話しかけるようにしました」

Q.この漫画にしたことで、変化や発見は。

おさるさん「はい、描き終わったときは達成感がありましたし、より、息子のことをいとおしく感じました」

Q.漫画について、どのような意見が寄せられていますか。

おさるさん「感動したと言ってもらえて、すごくうれしかったです。『うちもまだ話さない』という方もいて、やっぱりこの時期の発達はそれぞれで、早いとか遅いとかはあまり気にしなくていいんだなと思いました」

Q.創作活動で今後、取り組んでいきたいことは。

おさるさん「この作品のような真面目なお話も描いていきたいですが、基本的には読んでいて楽しくなるような、面白いお話を描いていきたいなと思っています。息子がおしゃべりをしてくれるようになったら、今よりもっと楽しいことが待っていると思うので、たくさん描いていきたいです」