芸能人の不倫報道時に「え! あんなにラブラブだったのに」と驚いた経験はありませんか。愛妻家として知られている人が浮気をした――。そんな事実を知ると「うちの夫は優しくて、理想の夫なんだけど、もしかして…」といらぬ心配が始まります。

愛妻家だった夫の豹変ぶり

 慶子さん(43歳、仮名)と夫の陽介さん(41歳、同)は、陽介さんが慶子さんに一目ぼれして結婚した夫婦です。陽介さんは気合の入ったデートを計画し、すぐに「付き合ってほしい」と伝えました。そのときの慶子さんは「何度か会ってからじゃないと分からない」と慎重な対応。その後、映画を見に行くなど数回のデートを重ね、彼が再び、交際を申し込みます。

「ねえ、俺と付き合ってよ」「彼氏としては最高だよ」「大事にするからさ」と、もはや3歳児のおねだり状態でした。交際が始まると、陽介さんは慶子さんの言うことを全て受け入れ、お姫さまのように扱ってくれました。そして、付き合って半年後には陽介さんからプロポーズ。2人は結婚します。

 2人ともお酒が大好きで、家に友人を招いてホームパーティーをすることも多くあります。酔っぱらうと、陽介さんは「俺は慶子ちゃんが大好きでしょうがないんだ」と友人たちに自慢をするほど。友人の一人が「一生、浮気しないって誓える?」とからかうと「誓う誓う」と断言。慶子さんはほほ笑ましく思い、夫は愛妻家だと確信していました。

 そんなある日、慶子さんは泥酔して帰ってきた夫のかばんから、彼が普段、読まないような本を見つけます。「あれ?」と思った慶子さんがページをめくると、そこには「この小説、本当におすすめだから読んでね。また来てくれるの、待ってる」というハートマーク付きのメッセージカードがありました。

 びっくりした慶子さんが翌日、陽介さんを問い詰めたところ、しょうがないなあという顔つきで「まあ、ほんの遊び友達ってやつで」とモゴモゴ。長時間責め続けた慶子さんに対して、陽介さんは突然、開き直ります。「俺、これまで3回くらい浮気してきたし。罪悪感もあって、友達の前では大好きアピールしちゃってたんだよね」。

 慶子さんは愛妻家だと信じていた夫の豹変(ひょうへん)ぶりに戸惑い、どうすればよいかと、私の運営する恋人・夫婦仲相談所に来られたのでした。

愛妻家だけど他の女性にも優しい

 美香さん(35歳、仮名)と渉(わたる)さん(35歳、同)は社内恋愛で結婚しました。一緒に働いていたとき、誰に対しても親切で、仕事の仕方もとても丁寧だった渉さんを美香さんが好きになり、お付き合いを申し込んだそうです。結婚してからも、渉さんは美香さんに対しても誰に対しても、やはり親切で、何も変わらなかったといいます。

 美香さんを尊重し、家事や育児も率先してやる渉さん。周囲からは「イクメンで理想的な夫」とうらやましがられていました。小まめに連絡をくれて、イベントデーにはいつも、花束やスカーフなどのプレゼント。週末も必ず一緒に過ごす夫――。美香さんは彼が浮気をしているなんて、みじんも想像したことはなかったそうです。

 ある日、美香さんのLINEに会社の同僚から、「これ、渉くんじゃない?」と写真が送られてきました。そこに写っていたのは女性と腕を組んで歩いている渉さんの姿。衝撃を受けた美香さんが帰宅した渉さんに写真を見せて問い詰めると、最初は否定していましたが、腕組みの言い訳がどうしてもできずに「ごめんなさい…」と認めました。

 その女性は渉さんが通うジムのインストラクター。マシンの使い方などを教えてもらううちに女性の方から、「奥さんがいると分かっているけど、誰に対しても優しく接する渉さんのことが好きになってしまった。自分は結婚する気はないけど付き合ってほしい」と言われたといいます。

「女性からの浮気申し込み?」。そんなことがあるわけないと、美香さんは納得いきません。「ジムはやめる。もう会わない」と約束しましたが、美香さんは渉さんのことを今までのようには信じられなくなってしまいました。

“愛妻家”か“愛女家”か

 愛妻家というのは女性を敬い、大切にできる人です。「妻だけに優しくて、周囲の女性に対してはクール」な愛妻家はいません。マインド自体が「女性に優しい」のです。女性が喜ぶ行動も嫌がる言動も熟知している、そんな男性は他の女性から見ても魅力的に映るものです。

 妻の皆さま、「自分は夫に愛されている」と一点の曇りもなく信じていても、その座にあぐらをかいてはいけません。世の中には、渉さんの相手女性のように「既婚者でも関係なく好きになる」人がいるのです。

 夫が妻以外の女性から、「好きになってはいけないのに好きになってしまった」と告白されたとき、女性を大切にする愛妻家マインドの夫には「妻が悲しむからダメ」と自制するタイプと「目の前にいる人を悲しませたくない」と間違った優しさを示すタイプがいるのも事実です。“愛妻家”か“愛女家”かの分かれ道です。

 夫が後者に揺らがぬよう、自分の魅力をさらに高め、日頃から、夫婦のコミュニケーションをたくさん取ってください。