婚活アプリや婚活パーティーで出会った男性から、最初はすさまじくアプローチをされていたのに、体の関係になった途端、彼の仕事が忙しくなってなかなか会えなくなった。または、彼が遠地に転勤になった、連絡が取れなくなった――。女性の皆さん、そんな経験はありませんか。

 体の関係になった“後”が、実は、その恋愛が続くか終わるかの分かれ目です。なぜかといえば、女性と男性の恋愛脳の違いが、そこにあるからです。

「人を好きになるのに時間は関係ないよね」

 江本きよみさん(35歳、仮名)は、イベント業者が主催する婚活パーティーに参加して、太田みのるさん(40歳、同)とマッチングしました。みのるさんは自営業で、年収が1500万円あり、背もスラリと高く、ハンサムでした。

 パーティーの後には食事に誘われ、近くのおしゃれなイタリアンレストランへ。お料理のオーダーの仕方も、ワイン選びもスマートな彼に、きよみさんは、「これまでの婚活で出会った男性の中で一番すてき!」と心の中で歓喜していたそうです。

 その日はLINEも交換し、次のデートはドライブがてら、海の見えるレストランに行くことになりました。沈む夕日がロマンチックな雰囲気を演出する中、みのるさんが耳元でささやきました。

「人を好きになるのに、時間は関係ないよね。きよみちゃんには、運命を感じるんだ。これから2人きりになれる場所に行きたいな」

 既に彼を好きになっていたきよみさんは、言われるがまま、食事の後にホテルに行き、男女の関係になりました。

 ホテルを出てからも、きよみさんは夢見心地。ますます、みのるさんを好きになってしまいました。ただ、気になったのは、車なのに家の近くまで送ってくれず、海の最寄り駅で車を降ろされたことでした。

 そこから2回ほど体の関係になったのですが、2回とも、ドライブに行った帰りの車の中でした。さらに、頻繁に来ていたLINEも、だんだんと間隔が空くようになり、もっぱらLINEを入れるのはきよみさんで、そこに2、3行の素っ気ない返信が来るだけになったのです。

 既に、本気でみのるさんを好きになっていたきよみさんの心には、不安がよぎりました。そこで、答えを聞くのが怖かったのですが、将来的に結婚する気持ちがあるのかどうかを、LINEで聞いてみました。すると、こんな返信が来たのです。

「きよみちゃんのことは、嫌いではないよ。だけど、今の僕は、仕事をさらにステップアップさせる時期で、結婚は考えられない。それに、僕は常に仕事が最優先だから、結婚には向かない男だと思う」

「運命の人だ」と口説いておきながら、あまりにも無責任な発言に、きよみさんは怒り心頭に発し、こんなメッセージを送りました。

「結婚に向かない男性なのに、婚活パーティーに参加したの? 婚活というのは、結婚相手を探すための活動ですよね」

 しかし、このLINEが既読になることはなく、既にきよみさんのLINEはブロックされたようでした。みのるさんとはLINEでしかつながっておらず、住んでいる場所も会社の住所も知らされていなかったので、もう連絡を取ることができなくなっていました。

「末期がん」「海外赴任」…体のいい男の逃げ?

 上場企業に勤める本間よしゆきさん(41歳、仮名)は、婚活を始めて1年になるといいます。

「結婚相手を探そうと、これまでは婚活パーティーに参加していました。月2ペースで参加したいんですが、だんだんと顔触れが、前に会ったことがある人になってきたんです。活動場所を変えてお見合いをしてみようかと思いました」

 そして、活動戦績について、こう続けたのです。

「何人かの女性とはマッチングして、その後、食事デートに行きました。その中で、僕が本気でいいなと思った女性は2人いたんですが、うまくいかなかった。彼女たちには忘れられない男性がいたんですよ」

 2人とも、明るくてかわいらしいタイプ。3回目のデートで、「結婚を前提に付き合ってください」と言うと、こんな答えが返ってきたのです。

 まずは、32歳の山本あつみさん(仮名)。

「本間さんは優しくていい人だけれど、私、パーティーでマッチングして忘れられない人がいるの。その人と、結婚を前提に3カ月くらい付き合っていたら、末期がんが分かってね。『あつみちゃんには将来があるし、不幸にできないから』って。そこから連絡が取れなくなったんだけど、まだその傷が癒えてないの」

 もう一人の女性は、37歳の内田よしえさん(仮名)。

「結婚を前提に付き合っていた人がいたんだけど、海外転勤が決まって、今度帰国できるのが夏。そのときには、『結婚の具体的な話をしよう』と言われているのだけれど、最近は忙しいのか、連絡も来なくて。不安になって、それを紛らわせるために婚活パーティーに参加したんだけれど、やっぱり彼が忘れられない。その答えが出てからでないと、他の男性とは付き合えないって、今回分かったの」

 ここまでを私に伝え、よしゆきさんは、しらけた口調で言いました。

「これ、男が女性から逃げるためについているうそだと思うんですよ。3カ月前に出会った男が末期がんって、おかしくないですか? 末期がんだったら、体調も顔色も相当悪いはずですよね。あと、男からしたら、海外転勤が決まったときに本気で好きな女性がいたら、結婚して一緒に連れて行く。最初は連れて行けなかったとしても、頻繁に連絡を入れて、時期を見て海外に呼ぶ。だんだん連絡が来なくなったということ自体、もう気持ちがないということだし、そもそも海外には行ってなくて、ちゃっかり日本で働いているんじゃないかと思うんですよ」

 男目線で考えれば、これは、ただ単に遊んだだけだろう、というのです。

「まあ、だけど、僕はその男たちの魅力に勝てなかったから、フラれたんですけどね(苦笑)」

 婚活シーンで出会うと、まずはLINEで連絡先の交換をする人たちがほとんどです。それ以外は、住所も知らずに付き合い出します。会社名は知っていたとしても、本当にそこに勤めているかどうかは定かではありません。会社の名刺をもらったとしても、連絡が取れなくなったときに会社に連絡を入れるのは、勇気が要ります。

 よしゆきさんは、言いました。

「手軽な出会いには、手軽な別れが待っている。これからは、結婚を真剣に考えている人たちと出会った方が、時間の無駄にならない気がしたんですね」

体の関係を持った後に分かる「この女性に本気になれるか」

 最後に、婚活アプリや婚活パーティーなどで婚活をし、パーティーで出会った女性と半年前に結婚した伊藤ひろしさん(41歳、仮名)の話を記しましょう。ひろしさんは、38歳のときに離婚。その1年後から、再婚を目指して婚活を始めたそうです。

「婚活パーティーには、トータルで10回くらい出ました。アプリからも、10人くらいの女性にお会いしました」

 婚活するのは生まれて初めてのことだったし、最初はやり方も分からず、婚活記事を読んだり、婚活をテーマにしたYouTubeを見たりして、やり方を模索していたそうです。

「そうしたサイトを読んだり、見たりしていると、『体の関係になった途端、男が冷たくなった』とか『連絡が取れなくなった』というのがよく出てきますよね」

 まさに私も今回、そんな事例をここで紹介しました。ところが、ひろしさんの見解は、「そこは男性にも言い分がある」というのです。

「もちろん、最初から“やることだけが目的“の男もいると思いますよ。ただ、そうじゃないケースもある。男側も、出会った当初は真剣に付き合うつもりだった。ところが、体の関係になってみたら、気持ちが変わってしまった。これは、してみなきゃ分からないんですよ、男って」

「何を勝手なことを言っているのか!」と、女性たちは憤慨するでしょう。しかし、ひろしさんは、こう続けました。

「男って、体の関係になった後に、スーッと興味が冷めてしまう女性と、グッと気持ちが入って手放したくなくなる女性とに分かれるんです。それは、体の関係になってみないと分からない。だから、男性の反応が悪くなって、『仕事が忙しい』と言ってきて会えなくなったり、連絡が取れなくなったりするのは、それはそれで男の正直な気持ちなんだと思うんですよ」

 これは、男性と女性の恋愛脳の違いなのでしょう。男性は、タイプの女性に出会うと、男女の関係になるまでに一気に注力します。そして男女の関係になれたら、いったん気持ちがストンと落ち着く。その落ち着いたときに、一気に興味がなくなるか、そこからさらに愛情が深くなるかに分かれるのが、男性の恋愛脳のようです。

 一方、女性は、男性よりも相手を好きになる速度が遅いです。結婚を考えている場合、見た目だけでは相手を好きにならず、経歴や仕事、年収、交友関係など、彼を取り巻くものをあれこれ精査したり、観察したりします。最初は様子をうかがっているので、好きになるまでに時間がかかります。そして、だんだんとエンジンがかかってきて、体の関係になった途端にどっぷりと気持ちが入るのです。

 ところが、気持ちが入った女性に対して男性が逃げ腰になると、関係は終わっていく方向に向かいます。そして、女性は深く傷ついてしまうのです。

 では、こうした男性の見誤りを防ぐにはどうしたらいいのか。それは、男性にフライングをさせないことです。精神的にきちんとつながる時間を大切にするまでは、男女の関係にはならない。出会ったばかりで、男性が動物的本能で猪突(ちょとつ)猛進してきているときには、その誘いに乗らないことです。

 婚活で出会った男性が最初に、「人を好きになるのに、時間は関係ない」「運命を感じる」などと耳元でささやいてきたら、これはもう遊び目的の可能性が高いと警戒しましょう。「私は、時間も関係があると思う」「運命って目には見えないものだから、時間を重ねながらあなたを知っていきたい」と、女神のほほ笑みとともに毅然(きぜん)と答えてくださいね。