女性が高収入の男性と結婚することを、世の中では「玉のこしに乗る」と言います。価値観が変化し、以前よりも高収入の男性との結婚を重視しない女性が増えているようですが、「玉のこしに乗る」という風潮が完全になくなったわけではありません。しかし、男性の年収1000万円以上が高収入と考える女性もいれば、年収1億円以上が高収入と考える女性もおり、人によって高収入の基準はさまざまです。では、「玉のこしに乗る」とは、どれくらいの年収の男性と結婚することなのでしょうか。結婚マッチングサービス「STORIA」代表でコラムニストの沢宮里奈さんに聞きました。

年収1000万円以上が現実的

Q.結婚を希望する女性で、「高収入の男性と結婚し、玉のこしに乗りたい」と希望する人は、以前と比べて増えていますか。減っていますか。

沢宮さん「全体的に減ってきています。特に若い世代では、親の世代のように専業主婦になるのではなく、結婚後も働き続ける志向が強まっており、男性に経済面で頼る意識は、以前よりも薄くなっているようです。そのため、『玉のこしに乗りたい』という意識も薄れてきているように感じます」

Q.「玉のこしに乗りたい」という女性の声を聞くことがありますが、「高収入」の基準は曖昧です。「玉のこしに乗る」とは、どれくらいの年収の男性と結婚することなのでしょうか。

沢宮さん「『玉のこしに乗る』とは、年収1000万円以上の男性と結婚することを指すと思います。国税庁の2020年分『民間給与実態統計調査』によると、男性の給与所得者数は3077万人で、そのうち年収が2500万円以上の割合は0.4%です。

一方、年収が1000万円以上の男性の割合は7%ほどです。多くの人が憧れる年収は1000万円以上といわれており、給与所得者では10人に1人弱という割合なので、年収1000万円を基準にするのが現実的なのではないでしょうか」

Q.男性で、自らが高収入であることを強みにして、婚活をする人は多いのでしょうか。少ないのでしょうか。

沢宮さん「多いです。特に、結婚相談所などで婚活する男性は、高年収を武器にして婚活する人が多いといえます。具体的には、年収1000万円あれば十分アピールできます。加えて、『僕がしっかり稼ぐので、専業主婦であろうと、仕事を続けようと、どちらでも構いません』などと、PRする男性が多いようです」

Q.これから結婚しようと思っている女性が、「玉のこしに乗る」ことを考えることは、現実的だと思いますか。思いませんか。

沢宮さん「あまり現実的ではありません。近年、男性の年収は年々下がりつつあります。また、先述したように、年収が1000万円以上の男性も、10人に1人もいない割合ですし、独身かどうかや結婚の意思があるかどうか、男性との相性などを考えると、さらに年収1000万円以上の男性と結婚できる確率は下がります。玉のこしに乗って親の世代のような専業主婦を目指すより、2人で稼いでいくスタイルを取る方が現実的でしょう」