野菜や果物、開封済みの調味料を保存するとき、「冷蔵庫に入れるべきか、常温で保存すべきか」と悩んだことのある人も多いのではないでしょうか。野菜や果物の種類によっては、冷蔵庫に入れることで長持ちしたり、反対に傷みが早くなってしまったりするものがある他、調味料にも冷蔵と常温で保存性が変わるものがあるようで、「常温保存できる野菜はどれ?」「迷ったら冷蔵庫に入れるようにしているけど…」「粉末系の調味料も冷蔵した方がいいの?」といった疑問の声も少なくありません。

 野菜や果物、開封済みの調味料を長持ちさせるベストな保存方法について、管理栄養士の岸百合恵さんに聞きました。

常温保存は「風通しのよい冷暗所」で

Q.冷蔵庫で保存した方がよい野菜、常温で保存した方がよい野菜を教えてください。

岸さん「冷蔵庫で保存した方がよい野菜は、キャベツやレタス、ホウレンソウ、キュウリ、トマト、長ネギ、もやし、ピーマン、ブロッコリー、ナスなどです。冷蔵庫内は乾燥しているため、野菜のみずみずしさを保つために、『冷蔵庫の野菜室』が最も適しています。野菜室の温度は冷蔵室とは異なり、湿度が高めで温度は冷え過ぎず、どんな野菜にも適した保存場所となります。

葉物は濡らした新聞紙かクッキングペーパーに包み、ビニール袋に入れて野菜室で保存すると状態が長持ちします。キュウリやトマト、ナスなどの夏野菜は常温保存も可能です。ただし野菜は、たとえ冷蔵庫に入れていたとしても傷みが早いため、野菜室は整頓し、どこに何が入っているかを確認できる状態にしておくのがよいでしょう。

カボチャ、ジャガイモ、ニンジンといったイモ類・根菜系の野菜は、常温(ただし、風通しのよい冷暗所)で保存しましょう。泥付きの場合は水洗いせず、新聞紙に包んでおくと、より長持ちします」

Q.野菜を切る前と切った後で、保存方法が変わるものはありますか。

岸さん「カボチャは切る前は常温、切ったらラップに包んで野菜室で保存しましょう。カットされたカボチャは種子を除いておくと長持ちします。その他、常温保存が適した野菜でも、切ったら全てラップに包んで冷蔵庫に入れてください。切った断面は酸化しやすいので、ラップで密着させ、空気と触れないようにするとよいでしょう。カットした野菜はエチレン(老化植物ホルモン)が発生しやすいため、ラップで包んだり、保存袋に入れたりして冷蔵庫で保存してください」

Q.果物はどうでしょうか。

岸さん「果物は比較的、常温保存が望ましく、常温に置いておくと追熟して甘くなります。食べ頃を迎えてから数時間、冷蔵庫に入れて冷やすと甘みが引き立ち、おいしく食べることができます。ただし、イチゴなどのベリー類は足が早いので冷蔵庫保存がお勧めです。暖かい地域で生産されるバナナは保存適温が15度程度なので、直射日光の当たらない風通しのよい場所につるしておくと傷みにくいです。逆に熟れた果物は、冷蔵庫に入れて早めに食べてください」

Q.調味料の適切な保存方法についても教えてください。

岸さん「調味料は、開封前は常温、開封後は冷蔵庫が基本です。おいしさも長持ちします。しょうゆやみそは開封後、空気に触れることで変色や酸化が進み、風味が落ちてしまうので、冷蔵庫に入れた方がよいでしょう。麺つゆも同様です。みそは開封後にラップで覆うなどし、できるだけ空気に触れない工夫をするとよいです。

開封したマヨネーズも傷みやすいので冷蔵庫へ。コンソメやだしの素のような粉末調味料は湿気(しけ)やすいので、開封後はしっかりと封をして、冷蔵庫か冷凍庫で保存してください。一方、酒やみりん、酢は、開封後も冷暗所で問題ありませんが、ポン酢や果実酢など酢以外のものが多く含まれているものは冷蔵庫に保存しましょう。みりん風調味料は、本みりんと異なりアルコール量が極めて少なく保存性が低いため、やはり開栓後は冷蔵庫での保存が適しています。砂糖や塩は、冷蔵庫に入れると出したときに結露で固まりやすいので、冷暗所での保存が向いています」