大塚製薬(東京都千代田区)は7月12日、「イオン」「イオンスタイル」の一部店舗で、再利用可能な瓶を採用した「ポカリスエット リターナブル瓶 250ミリリットル」(メーカー希望小売価格、税込み248円)の販売を開始しました。瓶は、循環型ショッピングプラットホーム「Loop(ループ)」を通じて回収し、再利用する仕組みで、店頭に設置の専用ボックスに瓶を返却すると、専用アプリを通じて77円が返金されます。

 ペットボトル入り飲料が主流の中、なぜあえて瓶入りの商品を発売したのでしょうか。また、瓶はどの程度、繰り返し使えるのでしょうか。同社広報部の担当者に聞きました。

数十回の使用を想定

Q.ペットボトル入り飲料が主流の中、なぜリターナブル瓶入りのポカリスエットを発売したのでしょうか。

担当者「当社は、『全工場CO2フリー電力導入』など、グループ全体で環境に配慮したさまざまな取り組みを実施しており、資源の有効利用を目指す取り組みの一環として、リターナブル瓶での商品販売を始めました。リターナブル瓶は、『回収→洗浄→再利用』という流れを繰り返すので、3R(リデュース、リユース、リサイクル)でいう、『リユース』(物を繰り返し使うこと)に位置付けられています。

なお、2030年までに、(1)飲料容器として、新たな代替素材(紙製容器など)の採用と、既存の缶容器の使用増加を目指す(2)飲料容器の再利用モデルとして、循環型販売モデルによるリユース容器の採用や、既存のパウダータイプ製品などのマイボトル、スクイズボトル(握って飲み物を押し出すボトル)への活用を継続、促進していく―といった目標を掲げています」

Q.瓶は、何回程度、再利用が可能なのでしょうか。

担当者「数十回繰り返して利用することを想定した設計となっています」

Q.リターナブル瓶入り商品とペットボトル入り商品、缶入り商品とでは、賞味期限に違いがあるのでしょうか。

担当者「250ミリリットルのペットボトル入り商品のみ、製造日より12カ月で、他の商品はいずれも製造日より13カ月です」

Q.ネット上では「瓶を再利用すると、従来よりも輸送コストがかかるのではないか」という声もあります。

担当者「これまでのように商品を運んで終わりというわけではなく、使い終わった瓶を回収し、洗浄を経て再利用するという循環型の取り組みなので、確かに従来よりも輸送コストがかかります」

Q.瓶がなかなか返却されず、商品の販売に支障が出る可能性も考えられます。何か対策を行う予定はありますか。

担当者「現時点では、当社の取り組みの趣旨をご理解いただき、お客さまに返却をお願いするのみです」

Q.ちなみに、1985年に、ガラス製の瓶入りのポカリスエット(570ミリリットル)を発売したそうですが、その後、なぜ販売を取りやめたのでしょうか。

担当者「消費者の皆さまのポカリスエットの飲用シーンが、時代とともに変化しているからです。そこで、時代のニーズに適した容器や容量の製品を検討し、ラインアップを変えてきました。今回は、先述したように資源の有効利用を目指して瓶を採用しつつ、容量は以前の瓶入りよりも、少なめにしています」