お見合いやデートシーンで、本人としては全く悪気のない行動や言葉が相手には受け入れられず、それがきっかけとなってお見合いのお断りや「交際終了」の連絡が来ることがあります。

 ちょっとした行動や言動が命取りになる――。今回はそんな例を見ていきましょう。もし、あなたにも心当たりがあるなら、ぜひ気を付けてくださいね。

4分の遅刻、最後に「ごちそうさま」もなく…

 大橋智さん(34歳、仮名)は、お見合い場所となるホテルのラウンジに10分前に到着しました。予約席だったので、入り口で名前を告げるとウエーターが席まで案内してくれ、着席してお相手の近藤美沙さん(31歳、同)を待っていました。

 待ち合わせ時間を1分過ぎたところで、ラウンジの入り口に美沙さんと思われる女性の姿が見えました。背筋を伸ばし、笑顔であいさつをしようと身構えたところで、彼女がバッグからスマホを取り出すのが見えました。どうも電話がかかってきたようで、通話をしだしたのです。そこから、しばらく笑顔で話し込み、4分遅れで彼女が入ってきました。

 1時間のお見合いの末、結果は智さんからお断り。その理由について、こんなことを言っていました。

「かかってきた電話はどうも、仲のよい友達からのようでした。お見合いの待ち合わせ時間が過ぎていたのだから、電話に出ないで後で折り返すこともできましたよね。たとえ、出たとしても『これから人に会う約束があるから、かけ直すね』と一言言えばいい。笑顔で話し込むってどうなのかな。これが仕事で、取引先の人と待ち合わせをしていたときに同じようなことをしたらアウトですよね」

 憤慨したのは、それだけではなかったのです。

「お見合いが終わってティーラウンジを出るとき、僕が伝票を持ってレジに向かったんです。彼女はレジで支払いをしている僕の横を素通りして、ティールームの外で待っていました。払い終えて僕が出て行ったら、『今日はありがとうございました』と言って帰ってしまった。お見合いでお茶代を払うのは男性ということになっています。それは別にいいんですが、『ごちそうさま』を言われたか言われなかったかで、お金を払う男性の気持ちって変わるんですよね」

 まず、お見合いに遅刻は厳禁です。5分から10分前に到着するようにと協会のお見合い規約にもあります。また、早く到着した側は緊張して待っていますから、数分の遅刻でも、その時間をとても長く感じるものです。美沙さんが楽しそうに電話をしている様子が見えていたので、智さんには、その数分間が余計に長く感じられたのでしょう。

 さらに「『ごちそうさま』を言いませんでした」というのは、他の男性会員からもよく聞く話です。男性がお茶代を支払うのは、結婚相談所のお見合いでは“暗黙の了解”事項なのですが、そのときに女性から一言、「お支払いはどうしたらいいですか?」と尋ねることが大事です。そこで、男性が「大丈夫ですよ」と言ったときには「ごちそうさまでした」とお礼を言う。この言葉があるかないかで、男性のお金を払うときの気持ちが大きく変わるのです。

 また、これは男性たちに注意していただきたいのですが、女性から「お支払いは?」と尋ねられたときに「仲人に『お茶代は払え』と言われているので大丈夫です」「男が支払うルールになっているので大丈夫です」と言ってしまう人がいます。これは余計な一言ですね。

「今日は楽しい時間をありがとうございました。お茶は僕にごちそうさせてください」と言えば、払う側もごちそうになる側も気持ちがいいと思います。

値段の高いメニューを閉じる

 太田佐世子さん(32歳、仮名)は内山智紀さん(36歳、同)とお見合い後、交際に入りました。コロナ渦で飲食店が夜の営業を短縮していたので、ランチデートをすることになりました。

 智紀さんがランチに提案してきたのが、都内のイタリアンのお店でした。おしゃれな雰囲気で、とてもすてきなところだったそうです。水とメニューが運ばれてきたので、佐世子さんは4つ折りになっていたメニューを開きました。

 ランチメニューは4種類あり、Aコースはサラダとパスタ、最後にコーヒーか紅茶の飲み物が付いて1300円。Bコースはサラダにパスタにデザート、最後に飲み物が付いて1700円。Cコースはサラダとスープ、メインは魚料理か肉料理のどちらかを選べて、デザートと飲み物付きで2500円。そして、Dコースはサラダとスープ、前菜盛り合わせ、メインの魚や肉も豪華になり、デザートと飲み物で3700円という値段でした。

 智紀さんはメニューをジーッと見ていたのですが、片側のCコース、Dコースのページはパタンと閉じて、AとBのコースだけを見せながら、佐世子さんに聞きました。

「どのコースにしますか?」

 佐世子さんは、とっさの彼の行動に「ああ、高い方のCとDのコースは選ばせてもらえないんだ」と思ったそうです。この初めてのデートを終えて、佐世子さんは「交際終了でお願いします」と連絡を入れてきました。そのときに、こんなことを言っていました。

「もし、4つのコースを見せられたとしても、女性は一番高いコースは遠慮して選ばないと思うんです。男性に『どのコースにしますか?』と逆に聞き返して、それに合わせるか、それよりも安いコースを選ぶ。内山さんのように、高いコースのメニューのページをパタンと閉じてしまって、安い2つを提示されると『この人、せこいなあ』と感じてしまいます」

 結局、Bコースを2人で食べたそうです。さらに、食事をしながらの会話にやたらとお金絡みの話が出てきたというのです。

「このご時世なので『一人カラオケ』によく行くんですよ。近所に、昼間の決まった時間帯なら通しでいても790円のところがあって。食べ物が持ち込み自由なので、安くカラオケができますよ」

 最初にメニューのことがあったので、安いカラオケ店の安い時間帯に持ち込みで歌いに行くという話を聞いて、“ケチな人”という印象をさらに強く持ったようです。

 女性たちが「交際終了にしてください」と告げてきたとき、理由を尋ねると「会話の中にお金の話がよく出てきた」ということがとても多いのです。

 例えば、イタリアンレストランでランチをしたとき。

「このパスタ1500円だけど、ファミレスなら半額で食べられるよね」

 アミューズメントパークに遊びに行ったとき。

「園内で買うものって、外で買うよりも50円とか100円とか上乗せされているよね」

 今はコロナ渦で映画館内での飲食ができませんが、それ以前の時期で、飲食ができていたとき。

「中で飲み物を買うと高いから、コンビニで買っていきましょう。あ、ポップコーンも買っていきますか」

 男性のこうした提案に賛成してくれる倹約家の女性もいるかもしれません。しかし、女性の多くが、お金のことを細かく言う男性のことは“セコイ”と感じ、好きにはなりません。

 婚活での出会いは、出会うときにお相手のプロフィルは分かっていても、お人柄までは分かっていません。そのお人柄を知るためにデートを重ねていくのです。ちょっとした行動や言動が命取りになって交際終了となる場合があります。皆さんも注意してくださいね。