「花粉症」といえば、「春に悩まされるもの」というイメージですが、秋も花粉症になることがあるそうです。春の花粉症と、どう違うのでしょうか。また、新型コロナウイルスへの感染と見分けられるのでしょうか。秋の花粉症の症状や対策について、内科医の市原由美江さんに聞きました。

身近な野草が原因に

Q.秋にも花粉症になる人がいるのは事実でしょうか。原因、症状等を教えてください。

市原さん「事実です。秋の代表的な花粉であるブタクサ、ススキ、ヨモギ、カモガヤ、カナムグラなどの花粉が原因です。症状は鼻汁や鼻詰まり、くしゃみ、喉の違和感、せき、目のかゆみなどです」

Q.春の花粉症との違いを教えてください。

市原さん「まず、原因となる花粉の種類が違います。秋の花粉症の原因となる植物を先述しましたが、春はスギやヒノキなどの花粉が主な原因です。症状の出方にも違いがあり、春は遠くから花粉が飛んでくるので、広い範囲で花粉症の人が存在します。一方で、秋の花粉症は野草からの場合が多く、身近な場所に存在するので、場所によって花粉にさらされる量が大きく変わり、症状が出たり出なかったりすることが考えられます」

Q.春、花粉症に悩まされている人は秋もなりやすいのでしょうか。また、今秋、初めて花粉症の症状が出た人は来春、気を付けた方がよいのでしょうか。

市原さん「春の花粉症がある人が必ずしも、秋にも花粉症の症状が出るとは限りませんが、現在、秋に症状がない人も今後、新たに症状が出てくる可能性はあります。また、秋の花粉症の症状が出たのであれば、春も注意しておいた方がいいです」

Q.ワクチン接種が進んでいるとはいえ、新型コロナウイルス感染症への警戒はまだ必要です。秋の花粉症と新型コロナの症状の見分け方があれば教えてください。

市原さん「両者を症状だけで見分けることは困難です。新型コロナウイルスの感染者の中には、無症状の人もいるわけで、軽い鼻汁や咽頭痛など、花粉症の症状のようであっても、新型コロナウイルスに感染した可能性は否定できません。症状が続く場合は、積極的に検査をすることをおすすめします」

Q.秋の花粉症の治療法を教えてください。

市原さん「抗ヒスタミン薬などの薬を内服します。目や鼻の症状が強い人は点眼薬や点鼻薬も使います。これらの薬でも症状が改善しない場合は、必要であればステロイドを内服します」

Q.秋の花粉症の予防策を教えてください。

市原さん「花粉にさらされることで症状が出るため、眼鏡やマスクで花粉を避けることです。また、腸内環境を整えることで免疫力が上がるため、アレルギーの症状が抑えられるという考え方もあります。乳酸菌やビフィズス菌を多く含むヨーグルトや納豆などの発酵食品、野菜、海藻など水溶性食物繊維を豊富に含む食品を積極的に食べましょう」