近年、世界の著名な企業家やアップル社などが取り入れ、脳が整理され生産性が向上するといった効果で注目されているのが瞑想やヨガだ。お寺での企業研修の草分け的存在である臼杵山真言宗総本山天光寺(東京都檜原村)でも、本年度から座禅(阿字観瞑想)とヨガを新しく研修内容として取り入れた。

 年間5,000人もの修行希望者が来山する天光寺はまた、寺院として国内最大規模の研修道場でもあり、研修を実施した企業からの評価も高いという。天光寺では仏教教育に基づいた「身・口・意」を鍛える研修内容により、人材の開発に長年取り組んでいる。通常の企業研修、新人研修などで実施されている修行(滝行、読経、写経、瞑想、ヨガ)のほかに、挨拶やマナー研修など一般的なカリキュラムもあり、研修後の住職の法話は経営者の視点や従業員の視点に立って話を構成し、経典と関連付ける話であるため心に深く残ると好評だ。

 天光寺の代表の高尾聖賢氏は、僧侶になる以前は多角的な事業を展開させてきた事業家だった経歴を持ち、新入社員・中間管理職・上級管理職・経営幹部や経営者に求められることを自身で体感し体系化し研修内容に組み込んで提供している。そのためさまざまな層の視点から繰り広げられる法話は新入社員だけでなく既存の社員のモチベーションアップにも一役を買っているという。

 いかなる時代にあっても企業の発展・成長・進化は「人材」なくして築き上げられない。そのような信念で人材の育成に取り組む天光寺が開発と実施に踏み切ったのが、高尾氏が考案した「密教ヒーリング」「禅ヨガ」なのだ。自身でできるストレス過多予防の取り組みを教える新しい研修内容に、企業の研修担当者は注目だ。