終活関連サービスを提供する鎌倉新書(東京)は、今年3月に引き続いて、新型コロナウイルス感染拡大が葬儀業界に与える影響に関する調査(全国の提携葬儀社120社を対象)を行い、調査結果をまとめた。

 人が多く集まるお通夜や告別式、通夜振る舞いを含めて「3密」になりやすい。そうした中で(1)新型コロナウイルスの感染拡大前、(2)緊急事態宣言下、(3)緊急事態宣言解除後、(4)規制緩和されつつある8月以降、の4段階に分け、増加傾向にあると思う葬儀の種類を聞いてみた。その結果は以下の通り。

●直葬・火葬式:4月〜5月の緊急事態宣言下では急上昇し、その後は徐々に減少傾向。

●家族葬:3月以前の感染拡大前は増加していたが、緊急事態宣言で急減少。8月以降は回復傾向にある。

●一日葬:3月以前の感染拡大前から上昇傾向。

●一般葬:3月以前の感染拡大前では上昇率0%となり、6月以降は微増。

 緊急事態宣言下では、3密回避のため直葬・火葬式が急上昇。その後は、規制緩和の程度とともに減少傾向となり、家族葬や一日葬を選択する遺族が増加している。一方、一日葬が全期間を通して唯一上昇トレンドに。一日葬とは「お通夜を行わず、告別式と火葬を1日で執り行う葬儀」のことで、参列者が多いお通夜を省略することで、新型コロナウイルスとの共存に適した環境の葬儀と言えるかもしれない。

 同社が定期的に行っている「お葬式に関する全国調査」では、今も一般葬を選択した喪主が最多で、コロナ禍で上昇トレンドにある一日葬は、全体で見ると1割以下。一日葬は今後拡大の余地がある一方で、一般葬のシェアは新型コロナウイルスも作用し、減少していきそうだ。葬儀業界の各社に今後の見通しを聞くと、葬儀の規模は「今後回復すると思う」が14.2%、「縮小すると思う」が80.8%となっている。

 他方、10〜15年前から存在していたとも言われているオンライン葬儀中継は、コロナ禍においても普及率は13.3%にとどまった。