新しいスポーツビジネスの形を追究しているニューネックス社の代表で、2017年陸上競技世界選手権男子400メートルリレーの銅メダリスト藤光謙司が中心となり、新たなアスリートのグループ「T3」を立ち上げた。その発足記者会見と、T3によるプロジェクト第1弾「RZEUS(ゼウス)」ブランドの発表会が1月8日、東京都内で開かれた。

▽全員が五輪経験者

 T3は、2016年リオデジャネイロ五輪代表の藤光のほか、06年トリノ冬季五輪スノーボード代表の成田童夢、リオデジャネイロ五輪レスリング・グレコローマンスタイル59キロ級銀メダリストの太田忍、同五輪卓球男子団体で銀メダルを獲得した吉村真晴、同五輪代表で競泳の男子100メートル日本記録保持者の中村克の5人で構成、全員がオリンピック経験者だ。こうした経験豊かなトップアスリートが知見を寄せ合い、ビジネスにつなげ自らの活動領域を広げていくのが狙いだ。アスリートのセカンドキャリア(第二の人生)の充実を図ることにもなる。

 今回の「RZEUS」ブランドのスタートは、20年末に総合格闘技に転身した太田がプロデュースした。「プロジェクト男の身だしなみシリーズ」として、男性用下着を売り出していく。素材、カット、デザインとも太田の意見が採用され、発表会でモデルを務めたほかのメンバーからは「フィット感が抜群」との感想が聞かれた。第2弾はサプリメントのCBDオイル、第3弾は男性化粧品の発売を予定しているという。さらに、最新の食、ファッション、経済、インタビューなどの情報を提供するwebマガジン「T3.」もスタートさせる。

▽アスリートもビジネスへ

 T3を中心にしたプロジェクトの元には、総勢300人以上のアスリートが参加する予定で、テレビ、雑誌、YouTubeへの出演、プロモーション動画の制作、イベントやオンラインイベントでの指導、企業の社員を対象にした運動の指導、講演、さらに企業とタイアップした商品企画・開発・販売と、多岐にわたる活動を展開していく。

 会見で各メンバーはプロジェクト発足について抱負を披露した。既にビジネスマンとしての実績がある成田は「全国のスキー場を活性化しリゾート地を元気にしたい」と話し、吉村は「可能性を広げ選手としても人間としても成長したい」と希望を述べた。太田は「総合格闘技への挑戦で、レスリング選手として進むべき道のモデルを示したい」と意欲的で、代表の藤光は「派手なことはできないが、一つ一つ新しいプロジェクトを進めていきたい。アスリートが競技以外のことをやる、やっていいんだ、というムーブメントをつくっていきたい」と方向性を示した。