旅行に行けない、飲み会ができない、外食も制限つき。我慢する方も辛いが、業界は深刻さを増す一方だ。帝国データバンク(東京)の調査では、ホテル・旅館など宿泊業向け納入企業の約8割が減収、赤字は3割に達している。特に酒類卸や小売では9割が減収となった。コロナ禍で利用者減に直面しているホテル・旅館業界の苦境が、周辺産業にも甚大な影響を及ぼしている。

 帝国データバンクが保有する企業データベースから、宿泊業を主な得意先とする企業1000社超を調査。最も減収の割合が大きかったのが「酒類卸」で、宿泊業への納入が判明した約460社のほとんどが減収。また、重油やガス供給を行う「燃料卸」も、業種全体の約9割が減収だった。ホテルや旅館が休館などで稼働停止に追い込まれたなか、浴場施設のボイラー向け重油や調理用ガスの供給が大きく落ち込んだという。

 朝食用のパンや土産用菓子の供給量減少を背景に、「パン・菓子類卸」も同様に9割が減収。「生鮮魚介類卸」(減収企業割合87.0%)や「食肉卸」(同84.9%)など食品関係、宿泊客の使用したシーツや浴衣などを回収・洗濯するクリーニング業など(同83.2%)も大きな影響を受けている。