パナソニックは2020年度第一四半期の決算説明会をオンラインにて開催。同社取締役 常務執行役員の梅田博和氏が説明を行った。

連結業績において営業利益は38億円と黒字を達成したが、当期純利益はマイナス98億円となった。

2020年度第一四半期の売上高は、事業ポートフォリオ改革による非連結化の影響に加えて、オートモーティブ、アプライアンス、 アビオニクス事業を含むコネクティッドソリューションズを中心に、新型コロナウイルス感染症の影響を受けて大きく減収した。 月次の売上高は、4月・5月を底とし、6月からは日本や中国等を中心に顕著に回復している。営業利益は、経営体質強化の取り組みが進捗しているものの、減販が影響して減益となった。

セグメント別としては、売上高は全セグメントで減収。家電や空調機器などを展開するアプライアンスでは、中国や日本など一部の地域で商品は回復基調をきたすものの、コロナ影響による市況悪化が大きく響いて減収となった。下期以降は回復傾向と見るものの、スマートライフ、ネットワーク関連を中心にコロナ影響が大きく響き、減収を見込む。空調や白物家電を中心に経営体質強化に取り組み、増益を見込む。

2020年度の年間業績見通しでは、第2四半期以降のコロナ影響は緩やかな改善を見込むが、年間では減収減益。中期経営戦略における収益の改善については、経営体質の強化等を着実に推進するとともに、コロナによる社会変化がもたらす事業への取り組みを強化する。

コロナ影響の前提については、売上高はゆるやかな改善を見込む。利益へのマイナスは2Q〜下期に減少すると見て、前年下期と同水準の見込み。

2020年度売上高は前年度比9906億円減収を見込む。為替、日連結化の影響を除いて実質的には4963億円の減収となる見通し。このうちコロナの影響は、19年度1400億円の減収に対して、20年度は6500億円の減収を織り込み、前年度比では差し引き5100億円が減収要因となる。

2020年度営業利益は、前年度比1438億円の減益を見込む。調整後営業利益はマイナス667億円の見込み。コロナ影響を除いて19年度3700億円の水準から、500億円の収益改善に取り組む。具体的には固定費削減、構造的赤字事業への対策に加え、車載事業で車載機器の開発効率化、車載電池の生産性向上、生産ロス削減を進める。

2020年度セグメント別の年間見通しとして、売上高はコロナの影響等により全セグメントで減収。調整後営業利益は、アプライアンスとインダストリアルソリューションズで増益、オートモーティブは前年並の見通し。コネクティッドソリューションズの減益が大きく、全体で減益の見通し。なおアプライアンスは、売上高は減収。利益は空調や白物家電中心に経営体質強化を図り増益の見通し。

2020年度の重点取り組みとしては、「低収益体質からの脱却に向けて、中期戦略、並びにコロナを踏まえた施策を実施」を掲げる。中期戦略では、経営体質の強化を図り、固定費の削減や構造的赤字事業への対策を施す。強みのある領域への集中と開発の効率化、生産性の改善を図り、車載事業の収益改善に注力。成長への投資や共創による競争力の強化、収益性の改善により、事業ポートフォリオ改革を目指す。

コロナを踏まえた施策では、固定費を中心としたコスト削減や構造的変化への対応を推進して事業リスクへの対策を図る。情報通信インフラへの投資を拡大し、公衆衛生・空調空質事業に関連する需要の拡大に応えて、商品やサービスの開発と増産に向け投資。事業機会への取り組みを強化していく。

会見において梅田氏は、2020年度1Qで10年ぶりに純利益が赤字となったことについて、「深刻に受け止めている」とし、「ただし4-5月の赤字幅と6月での回復は想定のライン。19年度から経営体質強化に取り組んでおり、20年度6月では営業利益が黒字化。2Q以降もコロナ影響はあるが、黒字化とみている。事業によりメリハリもつけ、航空関係、車載関係で大きくなる。一方、空調、衛生、5Gなどコロナ影響で伸びているものも多々あり、技術開発と増産投資をしかけ、構造転換も図ってやり切る」と語った。

さらに本日発表された、中国・GSソーラーとの協業契約解消について、「理由はリリースのとおりで、法的な措置も辞さず、実際の契約のあとに履行されなかったことには毅然とした対応をする。21年度には設備、ポリシリコンなど、事業譲渡を前提に新たな提携も選択肢に入れる。太陽電池事業の赤字は21年度には残るが、22年度に解消するとして、1年ずれるがしっかりやる。あらゆる可能性を排除せず、提携先が見つかるまでじっとしているわけではない」とした。