江戸時代の5人の絵師たちの歴史的作品が、超高精細な巨大プロジェクションアートとして蘇るエキシビジョン『巨大映像で迫る五大絵師ー北斎・広重・宗達・光琳・若冲の世界ー』が、7月16日(金)に開幕した。期間は9月9日(木)まで。会場は東京・大手町三井ホール。

葛飾北斎の「冨嶽三十六景」、歌川広重の「東海道五拾三次」、俵屋宗達と尾形光琳が描いた2つの「風神雷神図屏風」、伊藤若冲の代表作「仙人掌群鶏図」などの傑作が、巨大映像となって、繊細な凹凸など技巧はもちろん、和紙の繊維1本1本の質感までも立体的に復元している。

実際の作品はもちろん静止画であるが、本プロジェクションアートは、音楽とコラボレーションした高度なスライドショウ作品となっている。緻密な部分を拡大表示するなど、大胆なトリミングをしたものを組み合わせ水平方向にパンさせたり、雪の降る部分だけなど少しアニメーション表現をしたりするなど、大スペクタクルアート作品として完成されている。

浮世絵は、(株)アルステクネが開発した独自のDTIP(超高品位3次元質感記録処理技術)により、3Dデータとして組み上げ、20億画素の超高精細なデジタルリマスター化を実現。また、金屏風や金襖絵の金箔、切箔、金砂子、金泥などの素材や、表現の緻密な違いまでも、最新のデジタル撮影技術と多分割データ画像処理技術によって再現している。

メイン会場の画面は、3面ワイド、縦7m、横45mの巨大スクリーン。EPSONの高輝度4Kプロジェクター「EB-L1505UH」を複数台使用。映像出力は(株)マウスコンピューターのクリエーター向けパソコンブランド“DAIV”と、液晶ディスプレイブランドiiyamaがバックアップしている。

7月15日(木)に行われた記者会見では、同エキシビジョンのアンバサダーを務める歌舞伎俳優の尾上松也氏、監修を行った日本美術史家・学習院大学名誉教授・岡田美術館館長の小林忠氏、大本山建仁寺(俵屋宗達「風神雷神図屏風」原本所蔵先)内務部長の浅野俊道氏が登壇。

3氏は次のようにコメントした。

尾上氏は「絵の中に飛び込んだような体験、ここでしかできない感動的な体験ができる。我々の支えになってきた芸術、文化の情熱や魂が、未来永劫生き続けることを改めて感じる。より多くの方々にぜひ体験していただきたい」、小林氏は「このような超高精細なデジタルアート技術によって、これまで体験できなかった美の世界ができた。巨大映像で体感したら、ぜひ美術館で実寸の、実物にも触れてみていただきたい」、浅野氏は「風神雷神図にはロマンがある。普通は観音さまを囲む2神なのに、この画には観音さまがないなど、興味深いところが多い。巨大映像によってさらに、こんな細かいところまで描かれていたのかという新しい発見がある」

解説ナレーターは、本格的な美術ナレーションに初挑戦した光浦靖子氏。記者会見中は、カナダに留学中の光浦氏からのビデオメッセージも公開された。

上映作品は毎日入れ替わるダブルプログラムで行う。

■上映作品

葛飾北斎 富嶽三十六景「神奈川沖浪裏」「凱風快晴」「山下白雨」ほか

歌川広重 東海道五拾三次 「日本橋 朝之景」「蒲原夜之雪」「庄野白雨」ほか

俵屋宗達 国宝「風神雷神図屏風」国宝「源氏物語関屋澪標図屏風」

尾形光琳 重要文化財「風神雷神図屏風」「菊図屏風」「雪松群禽図屏風」

伊藤若冲 重要文化財「仙人掌群鶏図」「百花の図」

観覧料は一般2,000円、大学生・専門学生1,500円、中学生・高校生当日1,000円。満70歳以上、小学生以下、障害者の方(添付者原則1名まで)は入場無料。お問い合わせはTEL 03-5520-1914(平日10:00〜17:00)。主催はフジアール、フジテレビジョン、BSフジ、ニッポン放送。