米クアルコムは、現地時間9月1日9時に開催したイベントで、Snapdragon Soundの機能として、Bluetoothで44.1kHz/16bitのCDクオリティの信号をロスレス伝送する「aptX Lossless」を発表した。

Snapdragon Soundはストリーミング音楽やスマホ通話、ワイヤレスゲームなど向けに、より優れたサウンドを提供するプラットフォーム。その契約社はグローバルで拡大しており、Xiaomi、Edifier、Master & Dynamicが初のSnapdragon Sound対応製品を予定するなど、30社が締結済みだという。

このSnapdragon Soundでは、aptX Adaptiveによる96kHz/24bit対応を技術要件として含んでいるが、aptX LosslessはaptX Adaptiveの新機能もしくは拡張機能と言えるものだ。つまり、aptX Adaptiveは96kHz/24bitまでの低圧縮伝送に対応するが、そのうち44.1kHz/16bitまではロスレスで伝送できるようになる。

これは無線通信の技術会社としてクアルコムがBluetooth High Speed Linkと連携してシステムレベルでの最適化を図り、1Mbps以上のビットレートを実現することで可能となったという。

ユーザーがロスレス音源を試聴しており、無線環境が適している場合は、自動検知でCDロスレスでの伝送を行う。また混雑した無線環境では140kbits/sにスムーズにスケールダウンし、オーディオの途切れを最小限に抑え、安定した再生を提供するとしている。

同社はaptX Losslessは2021年後半に利用可能になる予定としており、対応製品はそれ以降にリリースされるものと予想される。

こうしたロスレスへの対応は、同社が実施する調査レポート「2021 State of Sound」の内容を受けてのものだ。

クアルコムは毎年、世界の消費者を対象とした調査を実施しており、その最新レポートである「2021 State of Sound」の結果もイベントで発表されている。

今年は新型コロナウイルスの影響で加速した在宅勤務により、ワイヤレスイヤホンの需要が急拡大。製品の購入と使い方が変化するとともに、ハイレゾやロスレス音楽品質、ゲーミングでの低遅延、より高品質な音声通話、アクティブノイズキャンセリング、途切れなど障害のないサウンドを含む機能に対する意識と関心の高まりが見て取れる結果となった。

オーディオを聴く行動の変化として、回答者の65%が癒し・快適さのために音楽を聴き、54%が仕事でより多くのビデオ通話をしたという。さらに57%の回答者が、オーディオを聴く習慣はパンデミック後も続くと回答している。

さらに、全体の70%が、スマートフォンを使用する際にワイヤレスオーディオデバイスの良いサウンドが最高の体験を生み出すと回答。半数以上がロスレスまたは高解像度のオーディオ品質を求めており、64%がロスレスオーディオ品質がワイヤレスイヤフォンの購入決定に影響を与える可能性があると述べるなど、ワイヤレスオーディオがモバイル体験でより重要になってきているとの認識を深めたことが、今回のロスレス対応につながっている。