パナソニックは、Technics(テクニクス)ブランドの完全ワイヤレスイヤホンとして、ハイレゾ相当のLDACコーデックに対応したノイズキャンセリング搭載モデル「EAH-AZ60」と、コンパクトながら高音質を実現するスタンダードモデル「EAH-AZ40」の2モデルを10月15日に発売する。価格はオープンだが、EAH-AZ60が税込29,000円前後、EAH-AZ40が税込16,000円前後での実売が予想される。

同社はヘッドホンの国内市場について「新型コロナウイルスの影響によって減少したものの、完全ワイヤレスイヤホン市場は成長傾向にある」と説明。その背景には、コロナ禍における生活スタイルの変化があるという。

昨今は在宅時間が増えたことで、音楽を聴いたり動画やオンラインライブを視聴したりと利用機会も増加。それに伴って多くのユーザーが「より暮らしを楽しみたい」と “高音質” が求めており、加えて在宅ワークの普及により、“通話品質” の重要性も高まっているとし、今回これらのニーズに応えるかたちで、新たな2モデルを開発したという。

■独自の音響設計と、通話品質向上技術「JustMyVoice」を投入

2モデルとも、音響構造として独自の「アコースティックコントロールチャンバー」、さらに新開発の「ハーモナイザー」を搭載することで、さらなる高音質を追求している。

アコースティックコントロールチャンバーは従来モデル「EAH-AZ70W」にも搭載する音響構造。ドライバーの後端に配置され、空間と調整通気孔を設けることで空気の流れを精密にコントロールし、中音域の中だるみや低音域の伸びを改善。リアルなボーカルと力強く正確な低音を再現するとしている。

なお、EAH-AZ40では筐体の小型化実現のため、新開発の「ドライバー一体型アコースティックコントロールチャンバー」を採用している。同社曰く、筐体が小型になればそれだけハンダなどの精度が及ぼす影響が大きくなるため、体積の誤差をなくす一体型ドライバーモジュールを開発したという。

ハーモナイザーは、ドライバー前の空間形状の最適化を指しており、高音域の凹凸を抑えて伸びを改善。自然な高音再生を可能にするとのこと。アコースティックコントロールチャンバーとの組み合わせで、ドライバー本来の基本性能をしっかり引き出した上で、良好な帯域バランスを実現したとアピールする。

また、新たに独自の通話音声処理技術「JustMyVoice」テクノロジーを搭載し、通話品質向上を図っている。JustMyVoiceでは3つのテクノロジーを駆使して、声だけをクリアに相手に届けられるという。

具体的には、声とそれ以外の音を区別してノイズ低減する「ビームフォーミング」、独自アルゴリズムで発話者の声の帯域を特定する「音声解析」、屋外など風の強い環境下でも風切り音が発生しにくい構造とした上で、マイクで風切り音を検知し低減する「風切り音対策」を組み合わせることで、周囲のノイズを徹底的にカットするという。

ビームフォーミング技術では2つのマイクを使用して、発話者の音声帯域に絞ってマイクで収音。加えて「発話検知マイク」により、骨に伝わる声の振動を検知し、同時に周囲の音も検知して、独自のアルゴリズムにより発話者の声の帯域を特定するとしている。

EAH-AZ60はノイズキャンセリング用のマイク2基と通話用マイク、発話検知マイクの合計4基を片側に搭載し、ビームフォーミング技術による収音にはノイズキャンセリング用のマイク1基と通話用マイクを使用。

EAH-AZ40では通話用サブマイクと通話用マイク、発話検知マイクの合計3基を片側に搭載しており、ビームフォーミング技術による収音には通話用サブと通話用マイクを使用する。

また、1秒間に15,000回以上の音を分析するという音声解析技術では、発話者の声の判断、ノイズと音の区別、検知した音の方向、それが話し声かどうかをそれぞれ解析しているとのこと。

風切り音対策として、ハウジングの上部と口方向に向けて配置されたマイクの開口部にメッシュ機構を追加し、風の入り込み量を低減。メッシュ機構の内側にはマイクまでに2つの空間を設けており、距離を確保することで空気の乱れを抑え、マイク部まで風が入り込むことを防止する仕組みをとっている。また、ビームフォーミング同様、EAH-AZ60ではノイズキャンセリング用の1基と通話用、EAH-AZ40では通話用サブと通話用の、それぞれ2基のマイクが風切り音と検知、不快な音を低減するとしている。

さらに専用アプリ「Technics Audio Connect」にて、通話前に自分の声を録音して、相手に伝わる音を事前に確認できる機能を搭載する。マイクのミュートは通話中に本体を2回タップすることで設定でき、オンライン会議中などスマートな動作でマイクOFFが可能だとしている。

筐体設計の工夫により、装着感の向上も図られている。完全ワイヤレスイヤホンの利用シーンが増えたことで、装着感について「これまで以上に重要視されている」とし、外れにくく良好な装着感を実現すべく、EAH-AZ60/AZ40ではイヤホンと耳の接触面積を約3割増加。フィット感を高めたという。また、筐体の高さを低減させ、落ちやすさも回避している。

さらにイヤーピースも新設計し、内外で硬度を変えた独自のシリコン製丸形イヤーピースを採用。中心部は硬くすることで軸を安定させて遮音性を確保し、外側の周辺部は柔らかくすることで、耳に優しくフィットするとしている。サイズはXSからLまで4サイズを付属。さらにEAH-AZ60にはXS/Sサイズに2mm程度高さの違う2タイプを用意し、より細かに耳へのフィット感を調節できるようになっている。

■LDACによるハイレゾ再生も可能な、ノイキャン対応モデル「EAH-AZ60」

EAH-AZ60は、ブランド初となるハイレゾ級Bluetoothコーデック「LDAC」に対応したモデル。加えて、業界最高クラスをうたうノイズキャンセリング機能を搭載する。本体色はブラック/シルバー。

フリーエッジ構造のφ8mmダイナミックドライバーを搭載。振動板は内部損失をしっかりと持ち音響に良いとされるバイオセルロース素材を採用する。広い帯域を余裕を持って再生可能で、自然なボーカルや楽器の再現とともに、締まり感のある豊かな低音を実現する。

ノイズキャンセリング機能には、フィードバック/フォワード両方式を採用した「デュアルハイブリッドノイズキャンセリング」を搭載。フィードフォワード方式で外側マイクから取り込んだノイズを精密なデジタル制御により大幅に低減、また耳の内側にもフィードバック方式のマイクを配置し、アナログ処理を施すことでデジタル処理の遅延を減らし、高いノイズキャンセリング性能を実現する。

外の音を取り込める「アンビエント機能」は2種類を搭載。周囲の声や音を取り込んで、イヤホンをしていない時と同じように聞くことができる「トランスペアレントモード」と、音楽を一時停止して、周囲から会話やアナウンスなど人の声を強調して取り込む「アテンションモード」を用意。使用シーンに応じて切り替えられる。なお初期設定はトランスペアレントモードで、アプリから変更が可能。

また上述のとおり、最大96kHz/24bitの伝送が可能なLDACコーデックをサポートし、ワイヤレスのハイレゾ再生に対応した。ほか、対応コーデックはSBC/AAC。Bluetoothはバージョン5.2を採用する。なおLDAC再生はアプリから設定を有効にする必要があり、デバイスによっては再生機器側の設定が必要な場合もあるとのこと。

連続再生時間はイヤホン単体で約7時間(ノイズキャンセリングON、AACコーデック再生時/以下すべて同条件下)、充電ケースとあわせて最大約24時間となる。15分の充電で約70分再生が可能な急速充電にも対応する。質量はイヤホン片側が約7g、充電ケースは約45g。

■小型ながらテクニクスらしい高音質を実現するスタンダードモデル「EAH-AZ40」

EAH-AZ40は、コンパクトな筐体ながら自然かつ厚みのあるサウンドを実現し、音楽再生も通話も高音質・高品質に楽しめるとするモデル。本体色はブラック/シルバーに加えて、ローズゴールドをラインナップする、

同ブランドの完全ワイヤレスイヤホンの中ではエントリーモデルにあたるが、テクニクスらしい高品位なデザインもしっかりと継承。タッチセンサー部にはサーキュラー加工を施し、二箇所のマイク部には金属メッシュを採用している。

PEEK振動板採用のφ6mmダイナミックドライバーを搭載。上述のとおり、アコースティックコントロールチャンバーと一体型のモジュールで、小口径ながらエネルギー感にあふれ、クリアかつ厚みのあるサウンドを実現。テクニクス製品の中で最も小さな製品となるが、同社では「ブランド名に恥じることない、本格的なサウンド」とアピールしている。

本機はノイズキャンセリングに非対応となるが、コンパクトな筐体と工夫を凝らした高い装着感により、耳へのフィット感と遮音性をしっかり確保したという。また、アンビエント機能には対応しており、トランスペアレントモード/アテンションモードの両方を利用できる。

Bluetoothはバージョン5.2、対応コーデックはSBC/AACとなる。連続再生時間はイヤホン単体で約7.5時間(AACコーデック再生時/以下すべて同条件下)、充電ケースとあわせて最大約25時間となる。15分の充電で約90分再生が可能な急速充電にも対応。質量はイヤホン片側が約5g、充電ケースは約30g。

そのほか共通仕様として、左右独立受信方式による安定した接続を実現し、2台までのマルチポイントにも対応。音声アシスタントはAmazon Alexaに対応し、Android対応端末とスムースなペアリングが行えるGoogle Fast Pairもサポートする。イヤホン本体はIPX4相当の防滴性能を装備する。

専用アプリ「Technics Audio Connect」は、新モデル登場に合わせてUIを刷新。使いたい機能がすぐ選べるように配慮し、また要望の多かった機能を実装するなどブラッシュアップを図っている。

新機能として、上述した通話音声を確認できる機能のほか、サウンドモード機能では従来の「バスエンハンサー」「クリアボイス」に加え、中高域をクリアに再現する「トレブル+」、全体的に厚みのある音質に調整する「ダイナミック」の2種類を搭載。

そのほか、従来から引き続きノイズキャンセリング/アンビエントモードのレベル調整、5バンドEQ、タッチセンサー操作のカスタマイズ、左右イヤホンのバッテリー残量やモード確認、紛失した際の「ヘッドホンを探す」機能などを備える。

同社はEAH-AZ60、EAH-AZ40の発売を記念し、本日9月14日から「テクニクスデビューキャンペーン」を実施。11月14日までの期間中、EAH-AZ60またはEAH-AZ40を予約・購入して応募すると、もれなく全員にオリジナルケースカバーをプレゼントする。応募期間は10月15日から11月30日16時59分まで。

応募は1人につき1回限り。プレゼント品には、EAH-AZ60にはレザー調の専用ケースカバー、EAH-AZ40は2種類用意され、クリア調の専用ケースカバーと、アニメーションMV制作やイラストレーションで活躍する新進気鋭のアニメーション作家であるWaboku氏デザインのオリジナル専用ケースカバーが用意される。