本日9月19日、フジヤエービックとのコラボレーションのもと、ファイルウェブ公式YouTubeチャンネルにて「秋のヘッドフォン祭2021 ONLINE」が開催。生配信されたイベントから、Technics(テクニクス)の配信内容を抜粋してお届けする。

■Technics(テクニクス)

パナソニックが展開する高級オーディオブランド、テクニクスから、新たな完全ワイヤレスイヤホン「EAH-AZ60」「EAH-AZ40」が10月15日に登場する。いずれもテクニクスの名を冠した製品として、音質に非常にこだわられたモデルという。予想実売価格はEAH-AZ60が税込29,000円前後、EAH-AZ40が税込16,000円前後。

イベントでは、製品開発を担当したパナソニックの桑原氏、堤氏が登壇。製品開発の背景や各モデルの特徴を紹介するとともに、新搭載の通話機能「JustMyVoice」や装着性の高さを訴求するプロモーション動画も公開された。

「EAH-AZ60」はハイレゾ相当のLDACコーデックに対応し、フィードバック/フォワード両方式を採用の「デュアルハイブリッドノイズキャンセリング」機能を搭載したモデル。

フリーエッジ構造のφ8mmダイナミックドライバーを搭載し、振動板にはバイオセルロース素材を使用。余裕のあるワイドレンジ再生を可能とし、自然なボーカルや楽器の再現、締まり感のある豊かな低音を実現するとしている。

「EAH-AZ40」はノイズキャンセリング非搭載ながら、コンパクトな筐体で高い装着感を実現したエントリーモデル。テクニクスの中でも最も小型な製品となるが、ブランド共通の高品位なデザインと高音質を妥協なく実現したと紹介される。

PEEK振動板採用のφ6mmダイナミックドライバーを搭載し、小口径ながらエネルギー感にあふれ、クリアかつ厚みのあるサウンドを特徴とする。

いずれも音響構造には、独自の「アコースティックコントロールチャンバー」と新開発の「ハーモナイザー」を搭載する。アコースティックコントロールチャンバーは従来機「EAH-AZ70W」にも搭載しており、ドライバーの後端に配置して空気の流れを精密にコントロールし、中音域から低音域の改善を図っている。

EAH-AZ40では筐体の小型化実現のため、ドライバーと一体化したアコースティックコントロールチャンバーを新開発して採用。これにより製造におけるバラつきや体積の誤差を抑えられるとする。

後者のハーモナイザーは新開発の構造で、ドライバー前の空間形状を最適化するもの。高音域の凹凸を抑えて伸びを改善し、自然な高音再生を可能とし、アコースティックコントロールチャンバーとの組み合わせで、ドライバー本来の性能を引き出しつつ、良好な帯域バランスを実現する。

音質については、小岩井ことりさんは「EAH-AZ60の音は、本当にすごい!完璧といえます!」と感嘆。高解像度でフラットな音質と、原音忠実な再生力に加えて、「完全ワイヤレスではなかなか無いレベルで、低域の伸びが秀逸」「低音に色付けして強めているのではなく、自然にローエンドまで伸びていて、ナチュラルながら迫力を感じられる」と語る。

野村ケンジ氏も「非常に素直なサウンド」だと評し、EAH-AZ70Wに迫るフラグシップ級の音質だと絶賛。また、LDACに対応したことでより解像感のあるきめ細やかなサウンドも楽しめる点も魅力だとコメントした。

なおEAH-AZ40においても、上述の通り、非常にコンパクトで軽量な設計ながらも、その音質は自然で厚みのある高品位なサウンドを実現している。その上で、操作もしやすく利便性を高めており、エントリーながらパフォーマンスの高いモデルになっている。

パナソニックの堤氏によれば、「やはりアコースティックコントロールチャンバー、ハーモナイザーの音響構造は重要ポイント」だとし、基本となる構造を決めた上で、ハードウェアとしての性能向上を図り、さらに何度もチューニングを調整することで高音質を実現したと語る。

サウンドの傾向は「テクニクスでは、できるだけ色付けせずに、音楽を忠実に再現することを基本としている」とし、「使用部品や材質、形状など全てが音に影響してくる。そこで、それぞれの持つ癖を排除するなど徹底した開発により、原音忠実を実現した」と強調する。

もう一つ、2モデルに共通した大きな特徴が、新開発された通話性能「JustMyVoice」だ。

昨今のコロナ禍中における生活変化にともなって、テレワークなどイヤホンでの通話機会が増え、使用時の通話品質に対する不安や不満が高まっていることを背景に、JustMyVoiceでは「徹底的にノイズをカットし、声をクリアに届けられる」とアピール。イベントでは、ON/OFFでその効果の違いを確認できる動画が配信された。

具体的には、「ビームフォーミング」「音声解析」「風切り音対策」の3つの技術を駆使して周囲のノイズを徹底的にカット。チューニング処理を進化させたほか、内蔵マイクも新しいものを採用し、バランス差動出力するマイクを使用したとのこと。これによりS/Nも向上するなど、マイク性能の改善を図ったとする。

さらに、事前に自身の声がどのように相手に伝わるかを確認できる機能も装備。専用アプリ「Technics Audio Connect」で通話前に自分の声を録音して確かめるというもので、小岩井ことりさんは実際に本機能を試してみて、「すごくクリアに聞こえることが実感できるし、確認できるのは安心感にもつながって嬉しい機能」とコメントした。

通話性能について、野村ケンジ氏は「EAH-AZ70Wの時から、そもそもマイクの性能やチューニングが絶妙で、完全ワイヤレスながらオンライン会議などに十分使える仕様だった」とし、「その高性能な通話機能がさらにクオリティアップして、完全ワイヤレスを使用した際の音声の違和感がなくなり、より相手にわかりやすくクリアに伝えられる」と評価した。

また、音声通話時にはタッチ操作でミュート機能のON/OFFも容易に行える。そのほか機能面では、テレワークの普及により注目の高まっているマルチポイント機能にも対応し、利便性を高めている。

さらに専用アプリ「Technics Audio Connect」はUIをフルリニューアル。より使いやすい仕様に改善したとするほか、EQ機能も強化するなど、様々な面でブラッシュアップが図られている。

筐体デザインも工夫され、重心を内側に持ってくることで装着感を高め、従来よりも高さを抑えた設計とすることで、耳から飛び出ることなく装着でき、ずれにくいぴったりとしたフィット感を実現するという。イベントでは装着感に注目した動画も公開、ダンス/アクロバティック/歌舞伎と3人の演者がEAH-AZ60を装着して、そのままパフォーマンスをするというもので、いずれも激しい動きながらイヤホンは取れることなく、高いフィット感が見て取れる内容になっていた。

もう一点、装着感に大きく寄与する要素の一つであるイヤーピースも新たに設計されている。EAH-AZ60、EAH-AZ40では、内外で硬度を変えた独自のシリコン製の丸形イヤーピースを付属する。中心部は硬くすることで軸を安定させて遮音性を確保し、外側の周辺部は柔らかくすることで、耳に優しくフィットするとしている。

EAH-AZ40はXSからLまで4サイズと、EAH-AZ60には4サイズに加え、XS/Sサイズに2mm程度高さの違う2タイプと、XLサイズも加えた合計7サイズを用意。ユーザーの耳に合わせたフィット感の調整を可能にしている。なおイヤーピース単体での発売は現時点では未定とのこと。イベントでも別売を望む声が上がり、今後の展開が期待される。