■2021年度の入賞店は544店

パナソニックは、新型コロナウイルスの感染拡大で初めて延期となった2019年度および2020年度を合わせて3年合同となる、「2019、2020、2021年度 優秀ご販売店様感謝状贈呈式」を開催した。

「優秀販売店様表彰制度」は、系列店の日頃の支援・協力に対して感謝の意を表すとともに、さらなる飛躍を期して設けられたもので、入賞を果たした各店にとってはまさに晴れの舞台と言える。同社にとっても歴史と伝統のなかで受け継がれた国内コンシューマー部門の最重要行事と位置付けられ、パナソニックホールディングス・津賀一宏会長、楠見雄規社長をはじめとする役員・幹部が列席して執り行われた。

1952年12月に「総合連盟店制度」が発足し、1954年に「第一回優秀連盟店表彰」としてスタートを切った本制度。2021年度で69回目の表彰年度を迎えた。なお、業容を拡大し、経営を革新していく観点から、1992年には「クレジット・リース賞」、2018年には「パナソニックホームズ賞」が新設された。

3カ年合同となった今回の入賞は延べ1,714店(重複での入賞あり)となり、各年の各賞概要は以下の通り。感謝状贈呈式には938店が出席し、壇上にのぼった各賞の代表者ひとりひとりに、楠見社長から記念のトロフィーが手渡された。

各賞概要

<2019年度入賞> 合計560店

特別優秀店賞114店、優秀店賞67店、優良店賞62店、躍進店賞67店(計310店)/「クレジット・リース賞」最優秀店賞24店、優秀店賞36店、優良店賞79店、躍進店賞87店(計226店)/「パナソニックホームズ賞」優秀店賞24店

<2020年度入賞> 合計610店

特別優秀店賞127店、優秀店賞43店、優良店賞88店、躍進店賞135店(計393店)/「クレジット・リース賞」最優秀店賞20店、優秀店賞31店、優良店賞75店、躍進店賞66店(計192店)/「パナソニックホームズ賞」優秀店賞25店

<2021年度入賞> 合計544店

特別優秀店賞133店、優秀店賞58店、優良店賞86店、躍進店賞107店(計384店)/「クレジット・リース賞」最優秀店賞13店、優秀店賞26店、優良店賞65店、躍進店賞40店(計144店)/「パナソニックホームズ賞」優秀店賞16店。

■新体制で目指すグループの方向性を楠見社長が語る

贈呈式に登壇したパナソニックホールディングス・楠見社長は「皆様がこの困難な環境下でもお客様の暮らしに寄り添った経営を実践され、優れた成果を収めいただいていることに敬服いたしますとともに、弊社グループを支え続けていただいていることを実感します」とお礼を述べるとともに、新体制で目指すパナソニックグループの方向性について、3つのポイントから説明を行った。

一つ目は「事業会社化の意義」。今年4月から新体制となる“事業会社制”がスタートを切ったパナソニックだが、楠見社長はその最大の目的を「自主責任経営の徹底」と断言した。「従前の事業部制では当初の目的を達することができなかった。それは、本社が経営目標を設定することで、必要な将来への投資を思いとどまらせるなど、事業部の活動をがんじがらめにしていたところがあったのではないか。こうしたことは恐らく40年前にはなかったと思われ、挑戦する心が徐々に失われてきているのではないか」と危惧した。

そこで、「必要な支援はするが、とやかく注文することは一切止めるので、自らの事業に果敢に挑戦して結果を出してもらう。結果に対して責任を持つ。つまり、責任経営ができない言い訳は一切させない。それを組織体制として具現化するのが今回の体制変更の趣旨」と言い切った。

また、同社の経営に対するこれまでの報道で、「パナソニックはBtoCからBtoBへシフトする」「家電は基幹事業でなくなる」といった取り上げ方をされたことに対し、「パナソニックは本気で家電をやる気はあるのかと皆様にもご心配をおかけしたのではないか」とコメント。実際にはBtoCをやることを前提にBtoBにも積極的に取り組むことや、これからの時代はすべてに自前主義ではなく、家電が変わっていく姿に応じた共創活動も大切だとする意図がきちんと伝わらずに誤解されたと説明した。社内においても徹底を図っているという。

「事業の価値は社会やお客様に選んでいただけるための競争力。すなわち、社会やお客様へお役立ちする上での力。それが大きければ、事業の内容や規模の大小にかかわらず、パナソニックグループにとっては大切な価値ある事業」と訴えた。従って、基幹事業やコア事業といったものは設けず、「将来、自分たちが人々のくらしをどのように変えていくことが社会にとって一番よいのかを描き切り、より早く実現させていくための競争力を徹底して磨いていく」と語気を強めた。

二つ目は「グループが目指す姿と環境課題への挑戦」。さまざまな社会課題に正面から向き合うなか、「グループすべての事業で最優先に取り組んでいる」と掲げたのが気候変動を含む地球環境問題だ。

家電の省エネ化や幅広い事業領域のおけるCO2削減へ貢献し、グループ長期環境ビジョン「Panasonic GREEN IMPACT」の取り組みを推進する。「私どもが目指す心と物の豊かさは、あくまで社会で暮らし仕事をするすべての人々にとっての豊かさでなければならない。おひとりおひとりが快適で安心で心身ともに幸せな状態、すなわち、ウェルビーイングな状態を実現していきたい」と訴えた。

さらに、「ここで皆様にお約束したいのは、家電の省エネを徹底するからといって、それぞれの商品が果たすべき役割を犠牲にするわけではないということ」と正しい理解を求めた。「これまで以上にユーザー様へのお役立ちを目指し、省エネ性能を徹底して高めると同時に、家電をはじめとする私たちの商品やサービスを誰にも負けないものにしていかなければならない」と商品の目指す姿を示した。

ブランドスローガンも、「創業者が悟った真の使命に立ち戻り、ひとりひとりの人生の幸福を安定させる。そこへ貢献することが私どもの使命であることを皆がいつでも思い起こせるようにしたい」と、新たに『幸せの、チカラに。』を掲げた。「これには私ども従業員ひとりひとりが、お客様おひとりおひとりの幸せに寄り添ってほしいという私の想いも込めている」と説明した。

そして三つ目は「グループの経営基本方針と皆様へのお願い」。昨年CEOに就任以降、積極的に多くの事業所を訪問し、責任者や社員との対話を重ねてきた楠見社長は、「成長期の松下電器に浸透していた経営の基本の考え方が薄れていると感じる場面が多々あり、大いに反省する機会となった」と課題を挙げた。

そこで新体制を機に、経営基本方針を60年ぶりに改訂。経営基本方針に今一度立ち返り、社員ひとりひとりがしっかりと実践していけるように社内へ徹底すると同時に、「実践することを皆様にお約束し、また、社員ひとりひとりの行動が皆様からご覧いただいてそれに恥じないものであり続けるようにするため」と社外へも公開した。

そして最後に「今後も皆様方のパートナーとして相応しい姿になるべく、グループ一丸となって精進していく」とコメント。あいさつを締めくくった。