アストロデザインは、8K対応の業務用機器を始めとした様々な同社製品を展示する、業界関係者向けのプライベートショーを開催。本稿ではその中で紹介されていた、ディスプレイの高画質化に必要な要素を評価するソリューションを中心にお伝えしていく。

会場では先月発売されたばかりの色評価システム「SP-8870-CM」が展示。これはディスプレイの色再現範囲(色域)を表現するための新手法「Gamut Rings(ガマット リングス)」に対応するものだ。同手法は国際標準に採用されたとして、NHK技研が今年2月に発表も行っている。

このシステムでは、同社の信号発生器で生成したパターンをディスプレイに表示させ、トプコンテクノハウス社やコニカミノルタ社の分光放射輝度計やカラーアナライザなどで測定。PCから専用ソフトを操作することで、Gamut Ringsの描画に必要な602色のパターン出力と描画が自動で行えるという。また測定したデータは保存できるほか、これを読み込むことで後でもGamut Ringsの表示が行える。

関連するソリューションとして、ディスプレイMTF測定システム「DT-8031/DT-8031-MV」も展示。8K/4Kテレビやモニター、プロジェクターなどのMTF(空間解像度特性)を測定するもので、従来よりも導入コストが低いのが特徴だという。

説明員によると、これまでのシステムだとカメラ一式で数百万円くらいが必要なのに対して、本システムだと30万円くらいの小型カメラで実現できるという。アルゴリズムにより実現し、計測したカメラの特性を補正することで、小型のカメラでも計測できるとのこと。1年ほど前に発売したものだが、すでに大学の基礎研究などで活用されているとのことだった。

また、カメラ本体やレンズのMTFを計測するシステムも用意され、こちらも実際にデモが行われていた。8Kカメラに対応するほか、リアルタイムで数値を確認できることから、フォーカスや絞りなどを調整しながら確認することもできる。キャプチャーデバイス等で映像入力さえできれば一般的なPCで動くとのことで、会場ではノートPCで演算を行っていた。

ディスプレイ関連でいえば、「TEST Lab」という場所にも色評価用のシステムが展示。トプコンテクノハウスの2D分光放射計「SR-5100」とアストロデザインの信号発生器「VG-876」を組み合わせ、実際のこの場所でディスプレイの測定・評価サービスを日々行っているという。一般的な測色器はピンポイントだが、SR-5100は2Dで一度に画面全体を捉えられることで、色ムラなども部分ごとに細かくチェックできるのことだ。

なおこの場所では、HDMIのロゴ認証試験のプレテスト、接続性検証、品質評価、不具合診断などのサービスも実施。HDMI 2.1に対応するシステムも用意されているほか、ソース機器との相性を確かめるため、PlayStation 5、Xbox Series S、Apple TV、AVアンプ、BDレコーダーなど多くの機器が取り揃えられていた。