コペックジャパンは、同社が取り扱うCayinの1ビット抵抗ラダー型DAC搭載ポータブルUSB-DAC/アンプ「RU7」を、本日6月9日より発売する。価格は44,990円(税込)。

DACには128個(4×32)の高精度薄膜抵抗で構成されたディスクリートの1ビット抵抗ラダー型DAC回路を設計・採用。同社DAP「N7」に似た構造で、完全微分の4ch DACアーキテクチャにより、デジタル信号をアナログ信号に変換する。

PCMは最大384kHz、DSDは最大256までのネイティブ再生をサポート。デジタル信号はAll-to-DSDでDSD信号に変換されて出力。その際フォーマットはDSD64/128/256から選択できる。

アンプ部はデュアルアンプを並列に配置し、4chのハイパワーバランス駆動を実現。2つ目のフォーンアンプはパラレルユニティゲインの反転位相アンプであり、3.5mmで160mW@32Ω、4.4mmで400mW@32Ωと、ヘッドホン出力において圧倒的なアップグレードを実現したという。

内部回路は干渉を最小限に抑えるため、6層基板を2枚に分割してデジタル/アナログを別々の基板に搭載。シグナルインテグリティ(信号の忠実度)を確保するため、基準クロックやDSPからのノイズがアンプ回路に混入しないようデザインされている。

またディスクリートのDAC回路はDACチップセットよりも低消費電力なため、接続デバイスからの電力消費を最小限に抑えることが可能。かつアンプ回路の設計を見直したことで、出力を飛躍的に向上させつつ、全体の消費電力を100-110mAに抑えたとのこと。これによりAndroidデバイス/iPhone・iPad/Mac/Windows 7、8、8.1、10のPC/USBオーディオ出力を持つDAPとの互換性を備えた。

ブランドとして求めるレベルの高精度、低ノイズ、低消費電力が市販品では満たされたないとして、独自のディスクリート抵抗ネットワークボリューム制御を開発。3分割の抵抗とスイッチングリレーで100段階の音量調節が可能で、広範囲の音量コントロールができ、高感度なIEMユーザーも満足できるとしている。

なお、ディスクリートのDAC回路は受信データの整合性が非常に重要なため、デジタル信号の品質を保護するために接続デバイスのデジタルボリュームはフル出力に設定しておくことを推奨するとのこと。

入力端子はUSB-C、出力端子は3.5mm/4.4mmを搭載。出力はフォーンアウトに加え、ラインアウトにも対応する。

筐体はCNCアルミニウム製で、正面に128×64ピクセルの有機ELディスプレイを、側面にハードウェアのボリュームボタンを搭載。外形寸法66×24×12mm、質量約25gと小型軽量で、面取りによって表面は滑らかにカーブし、見た目も手触りも良い仕上げにしたという。製品にはシールド付きのUSB-C to Cケーブル、USB-T to Cアダプタ、専用レザーケースが付属する。