アップルとサムスンのスマートウォッチは毎年新型が投入され、Fitbit製品は2年周期で更新されている。ではGoogleのPixel Watchはどうかといえば、後継モデル「Pixel Watch 2」が次期スマートフォン「Pixel 8」および「Pixel 8 Pro」と同時に、今年後半に発売されると米9to5Googleが主張している。

Pixel Watchは初代モデルが昨年秋に発売されたばかりであり、製品アップデートのサイクルや、そもそも後継モデルが出るかどうかも明らかにされていない。しかし、競合他社がスマートウォッチの世代を重ねて性能を向上しつつ売上を伸ばしたことや、発売から数ヶ月で世界市場シェア第2位に躍り出たとの調査結果からも、「Pixel Watch 2」を投入するのは理にかなっているだろう。

初代Pixel Watchは、昨年4月にプロトタイプがレストランに置き忘れが発見された後、5月の開発者会議「Google I/O 2022」で正式に予告された。その間わずか1ヵ月だったが、ステージで披露された製品は試作機よりも格段に洗練されていた。

正式発売から半年以上が経過したが、Pixel Watchの評判はおおむね好評のようだ。動作はほぼ軽快でバッテリーは丸1日以上持ち、初代製品としてはかなり健闘している。とはいえ、第2世代モデルがどのように改善されるかは、9to5Googleの情報筋も分かっていないという。

現行のPixel Watchは、2018年発売のGalaxy Watchと同じチップExynos 9110を搭載している。Galaxy Watch 4/5に搭載されたExynos W920が5nmプロセスに対して、10nmプロセス製造だ。その一方、米クアルコムが昨年夏に発表したSnapdragon W5+ Gen 1は4nmチップであり、今後Wear OSデバイスを大きく進化させるとみられている。

プロセスルール(回路線幅)の微細化は電力効率の改善につながり、バッテリー持続時間を大幅に伸ばす可能性もある。業界トップのApple Watchはいまだに丸一日の使用は厳しいだけに、それが実現すればPixel Watch 2の大きなアドバンテージになるだろう。

また健康管理の面では、ソフトウェア・ハードウェアの両面で追加が求められている機能もある。まず初代モデルには血中酸素センサーが内蔵されているものの、アプリ機能としては実現されないままだ。またFitbit Sense 2に搭載された皮膚温センサーも、Pixel Watchには足りないものである。

かたやデザイン面では時計然としたドーム型を止めることはなさそうだが、太いベゼルは細くされる可能性が高いだろう。そうして細かに改善を続けていけば、Pixel WatchシリーズはGoogleにとってPixelスマホと同様に、手堅い収入源として定着するかもしれない。

Source: 9to5Google