今年秋に登場とみられる「iPhone 15」シリーズについては、デザインが急きょ変更されたと噂されている。今年初めには音量ボタンが感圧式となり、1つのボタンに統合される説が有力だったが、4月には製造上の問題から従来の物理式かつ2ボタンに戻されたと報じられていた。

そんななか、新たにiPhone 15シリーズ全4モデルの画面付きダミーユニットが公開されている。

米MacRumorsは、「iPhone 15」「iPhone 15 Plus」「iPhone 15 Pro」および「iPhone 15 Pro Max」のダミーモデルを入手したという。こうしたダミーは、ケースメーカー各社が新型iPhone発表と同時に専用アクセサリーを投入すべく(アップルからの情報提供がないため)、独自に入手した寸法の情報を元にして作られることがある。

まず全体的なデザインだが、iPhone 15とiPhone 15 Proは、iPhone 14およびiPhone 14 Proとそっくりだ。カメラの配置や筐体まで、ほぼ同じサイズを踏襲しているように見える。

しかし、細部を見れば確かな違いはある。まず全モデルともLightningポートに代えてUSB-C端子を採用。iPhone 15とiPhone 15 Proのポートは同じに見えるが、iPhone 15 Pro/Pro MaxのみThunderbolt仕様となり、高速なデータ転送に対応すると予想されている。かたや標準モデルの2つはUSB 2.0相当になるとのことだが、こうした仕様の差別化はiPadでも確認されていることだ。

そして全モデルとも背面の角がiPhone 14世代よりも丸くなっており、長時間でも持ちやすくなっていると推測される。手に負担をかける大型のiPhone 15 Pro Maxでは、特に恩恵がありそうだ。

またiPhone 15 Proモデルの筐体には、従来のステンレススチールに代えてチタン合金が使われると噂されるが、ダミーモデルは素材まで再現しているわけではない。本物に光沢はなく、よりマットな(つや消し)仕上げになると思われる。

本体前面を見ると、iPhone 1では5全モデルにノッチ(画面上部の切り欠き)が廃止されてダイナミックアイランド(画面上部の楕円状スペース)が採用されるとの噂が裏付けられている。iPhone 14標準モデルは見た目が13と変化がなかったため売上が苦戦した印象もあるが、そのテコ入れとなるかもしれない。

さて物議を醸していた「iPhone 15 Proモデルの音量ボタンがどうなるか」については、ダミーモデルを見る限り、ProとPro Maxで同じものが採用されている。当初は感圧式のソリッドステートボタンが採用される予測もあったが、この方式は2024年の「iPhone 16 Pro」まで見送られたと噂されており、今回のダミーはそれを反映していない可能性がある。

その一方で、ミュートスイッチは「アクションボタン」に置き換えられているようだ。従来の左右に切り替えるスイッチ式ではなく、押し込むボタン式に変更されていることがよく見れば分かる。

このアクションボタンは自由にカスタマイズでき、たとえばシャッターボタンとして写真を撮ることや、アクセシビリティ機能を割り当てできるとも予想されている。また電源オフや再起動も、これまでのサイドボタン+音量ボタンからサイドボタン+アクションボタンに変更されるとリーカーが主張していた。

背面カメラの見かけは14世代とほぼ同じで、顕著に変化している印象はない。だが、Phone 15 Pro Maxには、最大6倍の光学ズームを実現するペリスコープ望遠レンズの搭載が予想され、内部設計は大きく変更されているかもしれない。

iPhone 15シリーズは例年より生産が前倒しされ、6月には画面パネルの生産が始まると著名アナリストRoss Young氏が述べていた。今後サプライチェーンでの部品生産・流通が活発化し、工場での組み立てが活発化するにつれて、リーク情報も増えていきそうだ。

Source: MacRumors