アップル初のAR/VRヘッドセット「Apple Vision Pro」の50万円近い価格が高いかどうか、意見が分かれるところだ。確かに競合他社のヘッドセットよりはるかに高価ではあるが、Macの外付けディスプレイとしてはPro Display XDRよりも安く、しかもiPhoneやiPadのアプリまで動くという。

ただし、公式リリースでは価格は3,499ドル“から”とされており、出費はそれだけでは済まないかもしれない。実際、視力が弱いユーザーであれば処方レンズ、頭が大きいユーザーはヘッドバンドの購入が必要になる可能性が指摘されている。

Apple Vision Proが装着したユーザー全ての視力に対応するわけではないことは、すでに過去の報道でも伝えられていた。たとえばThe New York Timesによれば、メガネを掛けたまま装着できず、コンタクトを付けていない人向けに処方レンズを販売する計画もあるとのこと。アップル製かつオーダーメイドともなれば、かなり高価になる可能性が高いだろう。

またiOSアプリ開発者で9to5MacライターのBenjamin Mayo氏は、Apple Vision Proのヘッドバンドは「M」の文字があることを発見し、複数のサイズが別売りされる可能性を指摘している。

さらにWWDCでのプレゼンにて、頭からかぶれる別のバリエーションがあったことも指摘。処方レンズも加われば、どれだけの出費になるか誰も分からないと述べている。

また、Apple Vision Proのバッテリー持ちはわずか2時間であることも明かされている。長時間使いたければ交換用の外付けバッテリーを追加で購入、という展開は想像しやすい。ではサードパーティ製バッテリーを買えばいいかといえば、バッテリーパックはケーブルと一体型と言われており、少なくとも発売直後は、アップル純正品以外は考えにくいだろう。

アップルは初のAR/VRヘッドセットを世に出すまでに莫大な投資をしているため、少しでも回収するために純正アクセサリーでの出費を求めたとしても不思議ではない。また、約50万円の本体価格に怯むことなく買い求めるアーリーアダプターにとっては、数万円程度は誤差の範囲にもなりそうだ。

Source: Benjamin Mayo(Twitter)

via: Wccftech