PlayStation 5 / Xbox Series X向けに公開された『The Matrix Awakens: An Unreal Engine 5 Experience』をプレイし、Epic Gamesの次世代3Dエンジン「Unreal Engine 5」のすごさを感じた人は多いはずだ。その後も富山県の越中大門駅を再現した映像や、雨が降る京都・伏見稲荷大社のシーンがSNSで話題になっている。

そして、インドの3DアーティストRanjeet Singh(Mesh Monde)氏がUnreal Engine 5で製作、公開した昭和の日本によく見られたような小さな通りの風景の映像もまた、それらに負けず劣らずリアルで、風情すら感じられるものに仕上がっている。特に説明はないが、建物のディテールなどから、京都の京町家を参考にしているものと思われる。

Singh氏はUE5におけるリアルタイムライティング、マテリアルの作りかた、フォトリアリスティックなテクスチャーの配置方法などを詳しく学ぶためにこのシーンを製作したと述べている。そのため、道路など一部を除いて映像に映るアセットはすべて、Singh氏がMaya、Substance 3D Painter、Marvelous Designerなどのツールを使って手作業で作り上げられ、レンダリングとライティングにはUE5を使用したとのこと。

既存の写真などを使用しておらず手作りであることは、映像の中の看板などに書かれている日本語がところどころおかしいことからもわかる。しかしこれはこれで、逆に日本的でありながら異空間的な雰囲気を醸しており、印象としてはさほど悪く感じない。

重箱のすみをつつくように細かいところを気にし出すと、蛍光灯器具の形状や、電線が建物の角に触れていたりといったところ、風に揺れるオブジェクトの動きなど気にならないわけではないが、あくまでスタディケースとして構築した3D空間でもこれほどリアルに作れてしまうことに驚くばかりだ。

なお、Singh氏は、3Dモデルを精緻化するNaniteや、光線や周囲環境の映り込みなどをリアルに再現するレイトレーシング、パストレーシングといった技術はこの映像では使用していないと述べている。それらがこのシーンに盛り込まれれば、この映像はさらに現実的になる可能性がありそうだ。

Source: Mesh Monde(YouTube)

via: ArtStation,80LV