Googleが新たに発売したスマートスピーカー「Google Nest Audio」。キャッチコピーは『迫力のあるサウンドを思いのままに。』であり、従来モデル「Google Home」からのサウンド強化をポイントとしている。

価格は11,550円(税込)と、くしくもアップルが発表した「HomePod mini」(11,880円/税込)とほぼ同じだ。それでは旧モデルと比べ、どの程度サウンドに違いがあるのか。Google HomeとNest Audioを用意し、比較試聴で確認してみた。

■サイズはひと回り大きく、ファブリック調のスクエアデザインに変更

まずデザインは、パッと見の印象からして変わっている。Google Homeは円柱+斜めにスライスされた天面で、下部はファブリック/上部はプラスチック製だった。一方のNest Audioは、Nest Miniと同様に目に見える範囲はほぼファブリックで覆われており、底面部のみプラスチック部が露出している。そして形状は平べったく角のない、楕円/長方形だ。

サイズ感として、124W×175H×78Dmmとひと回り大きく設計されており、本体質量もGoogle Homeと比べると、ずっしり重く感じられる。とはいえ設置後に頻繁に動かすものではないし、質量は1.2kgなので持ち運びに苦労することもないはずだ。

この大きくなった筐体のなかには、19mmトゥイーターと75mmミッドウーファーを搭載している。ボリュームは75%大きくなり、低音を50%増強したというが、それを実現するためのサイズアップとも言えるだろう。

さらに500時間以上のチューニングを実施し、低・中・高音域のバランスをとった豊かでクリアな音質を実現したとGoogleの公式サイトでは説明している。Googleアシスタントを搭載したスマートスピーカーとしての機能説明より、音質をプッシュしたサイト構成になっているあたり、力の入れようが見て取れる。

ちなみに、スマートスピーカーとしての機能については、順当にGoogle Nestシリーズの最新機種という印象で、問題なく呼びかけにも反応してくれる。

操作性の面では、Google Homeは天面を指でなぞるようにするとボリュームがスムーズに調整できたが、Nest Audioは前面からみて左上部が音量下げ、真ん中上部が再生/一時停止、右上部が音量上げに対応したタッチ操作となった。音量を大きく動かしたい場合、押しっぱなし(触りっぱなし)ではなく、ポンポンと連続タッチしないと操作が効かないのは、少し不便だ。基本的に、操作はアプリや音声で行うものと割り切ったほうがいい。

■サウンド強化の効果大、お買い得感が増した

それでは、いよいよサウンドを確かめていく。まず従来のGoogle Homeの音質を確かめると、良くはない。中高域はスカスカで、低域はボワつく。そして少しボリュームを上げると、かなり無理をしてるな、という音の出方をする。よりサイズが小さく、安価なBluetoothスピーカーと似たような音の傾向だ。

そしてNest Audioだが、このあたりの欠点を克服している。音の密度、情報量がまるで違う。明らかに鳴っていなかった音が鳴らせるようになっており、同じボリュームで再生しても “苦しそうな音” ではなく、余裕がある。一般的な部屋の広さであれば、半分程度のボリューム位置で十分に響き渡るだろう。サウンドの強化は確実に良い方向に働いている。

また、低音が増強された効果も大きく、音楽全体を下支えする土台が確かなものになったことで、厚みのある安定したサウンドを落ち着いて楽しめる。もし低音が強すぎると感じる場合は、Google Homeアプリからイコライジングを行って調整したい。

価格やサイズの制約があり、さすがに、手放しで「良い音」と言い切るのは難しいが、この価格帯、サイズの “Bluetoothスピーカー” として問題ないレベルまでクオリティを高めた、と感じられる。そもそも本機はスマートスピーカーであり、それらの機能は使いやすい。

繰り返しになるが、価格は11,550円(税込)。2台目以降は2,500円の割引が受けられ、2台でのステレオ再生も可能だ。総合的に見れば、Nest Audioはコストパフォーマンスが高い。スマートスピーカーにクオリティも求めたい方にはお買い得のモデルだ。