注目のカメラ機能、その効果をテスト

iPhone 13シリーズのコネクターがUSB-Cに変わることを期待していた向きも多かったようだが、やはり今回もLightningコネクターが継続して採用された。ポータブルオーディオでは、USB-C接続に対応するポケットサイズのDAC内蔵ヘッドホンアンプが増えているが、USB-CであればLightning Audio Module(LAM)の制限である48kHz/24bitを超えられる。これにより、Apple Musicのハイレゾロスレス再生をシンプルに楽しめると期待していたのだが、残念だ。

アップルとしては、これまで発売してきたLightning対応外部アクセサリー機器との互換性を優先した格好だが、一方では新しい第6世代のiPad miniのコネクターをUSB-Cとした。iPadについてはひと足早く、 “無印” のiPad以外にLightningコネクター搭載の現行機種がなくなってしまった。MacBookもすでに、Thunderbolt 3/USB-C端子に移行している。

アップルは今後、iPhoneでUSB-Cを採用する方向へ舵を切るのか、あるいはほかのテクノロジーを載せて “ポートレスのiPhone” を実現するのか注目したい。後者であればアップルは引き続き、iPhone対応アクセサリーの品質や安全性を独自に認定する “MFi認証” システムを引き継いで運用できるかもしれない。

■iPhone 13シリーズなら誰でも “シネマティックなビデオ” が撮れる

iPhone 13シリーズすべてに搭載された、新しいカメラ機能「シネマティックモード」が脚光を浴びている。A15 BionicチップとNeural Engineのパワーを活かして、iPhoneで撮影する4K/HDRビデオに自然な “ボケ味” をソフトウェア処理により加える機能だ。

iOSのカメラアプリを開くと、写真やビデオ、ポートレート撮影のモードに並んでシネマティックモードが新設されている。シネマティックモードは背面カメラとフロントカメラの両側で楽しめるが、背面カメラの場合は広角レンズに固定される。

このモードではビデオのボケ味、つまり被写界深度を撮影中・撮影後に調整したり、特定の被写体にフォーカスを固定して、人物の背後を意図的にぼかしたビデオが撮れる。アーティスティックな表現の幅が広げられそうだし、背景に映り込む人物などをぼかしたSNS用のビデオを簡単に撮りたい場合にも重宝する。

iPhoneのカメラは、ユーザーに深い知識や経験を求めず、誰でもシャッターを押すだけできれいな写真やビデオが撮れるところに魅力がある。シネマティックモードもまた、誰でも “映画みたいな雰囲気のいいビデオ” が撮影できることに注目すべき新機能だ。

ハードウェアの面では、これまでiPhone 12 Pro Maxだけに搭載されていたセンサーシフト光学式手ぶれ補正がiPhone 13シリーズの4機種すべてに載ったことで、写真・ビデオともに撮影の安定感が増した印象だ。また、iPhone 13/13 miniのカメラはセンサーを大型化して集光力をアップし、少し暗い室内でもノイズを抑えた明るい写真が撮れるようになった。

iPhone 13 Proシリーズだけの機能として、最短2cmまでカメラを近づけて被写体を大きく写せるマクロ撮影が加わった。被写体にカメラを近づけると、マクロ撮影に対応する超広角カメラに自動で切り替わるため、ユーザーが特別な設定変更や操作を行う必要はない。また、光学3倍までズーム倍率を強化した望遠カメラもProシリーズだけが搭載している。

カメラだけでなく、価格に対する豊富な機能とバッテリー持ちの良さを考えると、やはりiPhone 13 Proシリーズを選ぶのが賢明な気もする。筆者はこの頃、SNSや仕事用の写真・ビデオ撮影にiPhoneを使う機会が増えていることもあり、今年も様々な写真が高品位に撮れるiPhone 13 Proを選ぼうと考えている。

(山本 敦)