初搭載のノイズキャンセリング機能をチェック

消音効果が強力なノイズキャンセリング機能

Pixel Buds Proが搭載するアクティブノイズキャンセリング機能の消音効果はとてもパワフルだ。筆者が近年試したANC搭載完全ワイヤレスイヤホンの中では、ボーズ「QuietComfort Earbuds」なみに強力だと感じた。

耳に合うサイズのイヤーチップを装着すれば、パッシブな遮音効果とのダブルインパクトが期待できる。騒音の多い地下鉄の中や、すぐ隣に座るビジネスパーソンが商談を交わすカフェなど賑やかな場所で試したが、ANC機能をオンにすると、ノイズがかなり強力に抑えられる。この状態でも既にデジタルイヤープラグとしての高い性能を実感できるのだが、音楽再生を始めるとまさしく「自分だけのリスニング空間」に入り込める。

ただあまりに消音効果が強力なので、屋外を歩きながら音楽を聴いたり、ジムで汗を流す時になどには、周囲の人などに迷惑を掛けないよう、外音取り込みモードに切り換えて使うべきだろう。外音取り込みはイヤーチップに由来するパッシブな遮音性能が高いためか、例えばアップルのAirPods ProやソニーのLinkBuds Sに比べると環境音の “取り込み量” は少し弱めに感じられた。グーグルには、ANCや外音取り込みの強度を変更できる機能を、ソフトウェアアップデートなどで追加することを検討してもらいたい。

AI解析によりクリアな通話音声を実現

Pixel Buds Proが内蔵する、マイクのAIノイズリダクション機能も面白い。イヤホンの内外側に1基ずつの高性能マイクを載せて、外側で環境音、内側でユーザーの通話音声をピックアップ。ミックスしたサウンドを、機械学習によって練り上げたアルゴリズムに通し、通話音声だけをクリアに抜き取る技術を搭載している。

この機能は、ハンズフリー通話時などで常時オンになっているようだ。Pixel 6aの「レコーダー」アプリでは、スマホ内蔵マイクとペアリングしたPixel Buds Proのマイクを選択して音声収録ができるので、それぞれの通話音声を録り比べてみた。イヤホンのマイクは周囲のノイズをかなり強力に押さえ込む。ただ、人の話し声やエアコンのファンなど “ノイズの種類” により、アルゴリズムの解析が若干振られる傾向はあるようだ。

こちらはPixel 6aの内蔵マイクで録音。声はクリアに聞こえるが換気扇のノイズも盛大に拾ってしまう。

一方、こちらはPixel Buds Proのマイクにより録音。キッチンの換気扇のノイズがピタリと止むが、通話音声に少しノイズが乗る。

アップデートによる先進機能の追加搭載にも期待

ふだんの使いこなしに関わるところでは、Pixel Buds Proの「バッテリー持ち」がとても良さそうなところに注目したい。ANCオンで最大7時間、ANCオフなら最大11時間の連続音楽リスニングが行えるスタミナ性能を実現した。充電ケースでチャージを繰り返せば、最大20時間以上の連続リスニングに使える。

ケースは急速チャージやQi互換のワイヤレスチャージに対応する。Pixel 6 Pro/Pixel 6のユーザーは、イヤホンのバッテリーが切れそうな時にスマホの電源がおすそわけできる「バッテリーシェア」が活用できることも覚えておこう。

同日に発売されたPixel 6aは、ミドルレンジの「aシリーズ」スマホとして、ついに3.5mmイヤホンジャックを省略してしまった。音楽再生やハンズフリー通話を快適に楽しむならワイヤレスイヤホンが必携のアイテムになるし、Pixel Buds Proを選べば、強力なノイズキャンセリング機能によって、あらゆる場所がベストなリスニング環境に早変わりする。

グーグルはこの秋、Pixel Buds Proを「空間オーディオ」コンテンツ再生に対応させるアップデートを準備中だ。コンテンツがどういうものになるのか、あるいは配信されるプラットフォームのこともまだ明らかにされていないが、グーグルらしさ溢れる、先進的なエンターテインメント体験に触れられることを期待したい。

グーグルはこれまで発売してきたPixel Budsシリーズのイヤホンにも、ソフトウェアアップデートによって先進的な機能を追加してきた。進化を続けるイヤホンが23,800円(税込)で楽しめるのだから、特にAndroidスマホユーザーは、1台手に入れておくべきかもしれない。