ソリューション開発を推進、弾みをつける

Bluetoothはバージョン5.3をサポート。aptX ClassicベースのaptX Losslessとは別に、Bluetooth LEオーディオによるロスレス再生や、ブロードキャストオーディオと呼ばれていた1台の送信端末から複数の受信端末に音声を送り届ける「Auracast」にも対応する。

新しいGen 2チップを搭載する端末は、ゲームや動画・音楽再生など様々なモバイルエンターテインメントとの親和性が一段と向上しそうだ。aptX Adaptiveコーデックでは、ゲームのBGMを左右同時接続により低遅延・安定接続で聴きながら、モノラルのボイスチャット音声をヘッドセットのマイクからピックアップして伝送するボイス・バック・チャンネルをカバーする。今回はSnapdragon 8 Gen 2の発表に合わせて、このボイスチャット時の音声応答の遅延を、従来の最大68msから48msにまで改善したことが合わせて発表された。

■5G通信品質をAIにより最適化する

5Gも高速で広範囲に渡る接続性能を確保しながら、Gen 2チップでは駆動時の消費電力をさらに低く抑える。

今春にクアルコムが発表した第5世代のモバイル向け5Gモデム「Snapdragon X70 5G Modem-RF System」も、新しいプラットフォームに含まれる。AIプロセッサーと連携するモデムICは、5G通信の高速スループット、アンテナカバー率の拡大、低遅延コントロールを独自に行う。スマホなど端末側は通信速度の最適化と安定化、および5G通信により消費する電力の効率化のメリットが得られる。1台の端末で5G対応の2つの回線を同時に使えるDSDA(デュアルSIMデュアルアクティブ)もサポートする。

無線接続のストレスを解消するネットワーク体験を実現するプロダクトに対して、クアルコムは今年から「Snapdragon Connect」のバッジを提供するロゴプログラムを提供している。今後はSnapdragon 8 Gen 2を搭載するスマホにもバッジのアドバンテージをアピールする製品が増えそうだ。

■Snapdragonまわりのソリューション開発を促進

クアルコムが様々なデバイスに向けて展開するSnapdragonシリーズのソリューションを、ハードウェア開発のノウハウと合わせて外部デベロッパー向けにパッケージングした「Qualcomm Innovators Development Kit」も発表された。研究機関や大学など様々なパートナーによるSnapdragonに関わるイノベーションを後押しし、弾みをつけることがこのキットを提供する狙いだ。

当初はSnapdragon 8 Gen 2のハードウェア・ソフトウェア開発向けのキットが揃い、徐々に他のカテゴリーのプラットフォームにも展開する。ソリューションの分野はセキュリティ、マルティメディア、コンピューティングまで広がる可能性がある。

クアルコムによるとSnapdragon 8 Gen 2を搭載するスマートフォンは、本年末以降にシャオミ、OPPO、ASUS ROGといったブランドから登場するほか、シャープやソニーなど日本のブランドも順次展開していくという。新しいチップセットが実現する革新的なユーザー体験に触れられる機会が今から楽しみだ。