「受注を増やすためには、とにかく電話をかける数を増やすしかない」。そんな発想では、テレアポはどんどん「しんどい」ものになっていく。電話をかける数は一定のままでも、受注を増やすことは可能だ。そのためには、テレアポを「ゲーム」として楽しむことがポイントだと、リクルートでプレイヤー部門とマネージャー部門の両部門で年間全国トップ表彰を4回受賞したことのある伊庭正康氏は言う。

※本稿は、伊庭正康著『テレアポ&リモート営業の基本』(日本実業出版社)の一部を再編集したものです。


1件の契約には何件の電話が必要?

テレアポについて、企業研修ではよくこんな話を聞きます。

「上司から、とにかくたくさん電話するように言われています。とりあえず80社電話しています。いつかは結果が出ればいいなと思っています」

こうした「足し算の発想」では、テレアポはしんどくなるばかりです。なかなか目標達成もできません。もっとラクに楽しく成果を出せる方法があります。まずは電話をする前に「KPI」を決めましょう。

KPIとは「Key Performance Indicators(重要業績評価指標)」の略。簡単にいうと、目標達成するための中間的な指標です。エクセルを使って、次のような表をつくってみてください。

そして、まずは「1件の契約をもらうのに何件の電話が必要なのか?」を割り出してみます。例えば、1件の契約あたり179件の電話が必要だったら、月間6件の目標を達成するには、1ヶ月に1074本の電話が必要ということになりますよね。

でも1074本の電話をしても、3件の契約しか取れないこともあります。そういう場合に備えて「担当者との接触数」「アポイント数」「商談数」という3つの項目を表にまとめ、それぞれの成功する確率を導き出しておくのです。

この表があれば、目標達成できなかったときに「担当者との接触数」「アポイント数」「商談数」のどこにバグ(不具合)があったのかがわかるようになります。

例えば「担当者との接触数」にバグがあったら、ガチャ切りされないように声の抑揚を変えてみる。自分の電話を録音して書き起こし、余計な言い回しやヒゲを取ってみる。あるいは、お役立ち資料を用意してみる。

テレアポのテクニックを使っていろいろな実験をして、架電数(電話をかける数)を一定に保ったまま、担当者との接触数・アポイント数・商談数のパーセンテージを上げていくのです。


KPIを決めておけば、テレアポはゲームになる

KPIを明確にすると、テレアポがゲームのように楽しくなってきます。すると労力は一緒なのに、話を聞いてもらえる確率やアポイント率がぐんぐん上がります。成約率も高くなり、テレアポが面白くなってきます。

KPIを明確にし、改善点を絞りこめば、やみくもに努力をする必要がなくなります。そのためには、アポイントがとれなかった理由を検証することも必要です。こうすることで、やみくもに架電をし、アポが取れた、取れないで一喜一憂して終わるということがなくなります。