「製造業、小売業などの中小企業こそ、DXを進めるときが来ています」などと謳った記事や広告を目にしない日はありませんが、日々の課題に忙殺され、なかなか重い腰が上がらないという現実もあるようです。

「どこからデジタル化を始めていいかわからない」「DXを進められるような人材はいない」といった、中小企業の経営者によくある5つの悩みに対する解決策を、DX専門コンサルタントとして活躍する日淺光博氏がご紹介します。

※本稿は、日淺光博著『難しい話はもういいんでDXがうまくいく方法だけ教えてください』(サンマーク出版)の内容を再構成したものです。


DXに後ろ向きな経営者は多い

私はDX専門コンサルタントとして、この2年で数十のDXプロジェクトを手がけてきましたが「どこからデジタル化を始めていいかわからない」「DXを進められるような人材はいない」「うちは古い体質だから無理に変えなくてもよい」と仰る経営者は大勢いらっしゃいました。

まだDXに本腰を入れていない中小企業の経営者も同じようにお考えかもしれませんが、中小企業こそDXを推進させるチャンスが来ています。


悩み1「どこから始めていいのかわからない」

これは非常に多くの経営者に共通する悩みです。「DXってよく聞くけれど、どこから始めていいかわからない。デジタルにくわしくもないし」という悩みに対する私の回答は明確です。

まずは総務や経理などのバックオフィス業務からDXを進めましょう。

たとえば経理業務で、エクセルなどの表計算ソフトやパソコンにインストールするタイプの経理ソフトを使っているようでしたら、今すぐクラウド型の経理サービスを導入することをおすすめします。

従来通りのやり方でも数字の管理はできますが、クラウド型のサービスを使うと収益レポートが月別ですぐに確認できますし、どこにどんな経費がかかっているかをすぐに経営者がチェックすることも可能です。

経営側としては、いち早く数字を掴んで管理できれば意思決定を早められますし、経理部門もただ数字を管理するだけでなく、出てきた数字を分析しレポートにまとめて提出することで、経営に貢献できる部署へと変容できます。経理業務にDXを導入する企業は特に多いので、各サービスでのサポートも充実してきました。しかも、かなり安価で使えるのです。

ほかに人事や労務などもサポートが充実したサービスが多く出ているので、DXを始めるなら、まずは管理部門の業務から行いましょう。