「表現できない気持ち」にアプローチする

性格的に落ち着いてのんびりしている子どもは、何か問題が起きても平然としているように見られがちです。けれどもそれは、外から見ればそう見えるだけであって、本人の心の中ではショックを受けて落ち込んでいるかもしれません。

特に勉強や習いごとなど、子どもは子どもなりにがんばったことの結果が悪かったときは、本人が一番悔しい思いをしているはずです。

そんなときに「よく平気でいられるね」「考えが甘いじゃない」などと言われると、誤解されていると思ってダメージが深くなります。

一方、「気持ちの切り替えができるといいね」と言えば、自分に寄り添ってくれていると感じられるでしょう。

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×よけいなひと言 「よく平気でいられるね」
◎わかりあえるひと言 「気持ちの切り替えができるといいね」
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自分がやったことに対して親からバカにされたり蔑まれたり、反省を強要された子は、ありのままの自分を受け止めてもらえないと感じ、言いたいことを我慢するようになります。

さまざまな人間関係のなかで生きていく子どもにとっては、これはデメリットでしかありません。

子どもの成長をうながすためには、「次はどうすればいいと思う?一緒に考えようか」とやはり未来に向けたスタンスで話し合いましょう。

子どもはまだ言いたいことをうまく言語化できませんから、「表現できない気持ち」にアプローチする対応が望ましいです。

良いときも悪いときも、ありのままを受け止めてもらえる体験を積み重ねていくことが、将来、人を受容することにもつながるのです。


子どもの自己肯定感をさげるブラックワード

親から「あなたはダメだ」と見下されるほど、子どもにとってつらいことはありません。

「やっぱりダメだったね」「復習が足りないからこうなったんだよ」「自分じゃできないくせに」と親から過小評価された子どもは、自己肯定感が低くなってしまいます。

「どうせやってもムダ」の「どうせ」も、子どもが「どうせやってもダメだ」と思う癖がつく"ブラックワード"です。たとえ本人の努力が足りなかったとしても、「だからあなたはダメなのよ」などと否定しないこと。

「どうしたら次うまくいくと思う?」「今度は合格するために作戦を練ろう」というように、次につながる意欲を持たせる関わりをしましょう。

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×よけいなひと言 「やっぱりダメだったね」
◎わかりあえるひと言 「どうしたら次うまくいくと思う?」
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「あなたには期待しない」「結果を出せない子は認めない」と、能力の限界を決めつけないように。うまくいかなかったことも、成功へのプロセスととらえるように導いてあげてください。

失敗も大事な経験として認める「プロセス主義」の人は、大人になっても打たれ強いですし、簡単にあきらめなくなります。その軌道に乗せるためには、親の協力や支えも必要なのです。

できないことを責めるのではなく、できることを増やしてあげる。その視点に立って、子どもが自立できるまでは運命共同体のつもりでサポートしましょう。

するとやがて、子ども自身で問題解決に向けて考えるようになっていくはずです。