◆寝る前の歯磨きだけは何があっても忘れずに

歯磨きは回数以上に、いかに丁寧に時間をかけて行なうかが重要です。

1日3回、毎食後に必ず歯を磨いていたとしても、3分程度シャカシャカシャカと磨いておしまいでは、歯についた汚れを落としきれません。

それよりは1日1回でいいから、十分に時間をかけて丁寧に磨いていくほうが歯磨き効果は高いのです。

まず時間帯で覚えておいていただきたいのは、1日のうちでもっとも重要なのが夜の歯磨きということです。夜は時間的にも余裕がありますので、朝や昼と比べても、ゆっくり丁寧に磨くことができます。

◆歯には4面あることを意識しておこう

歯磨きのもうひとつのポイントは、歯には4つの面があることを忘れないことです。表の面と裏の面はしっかり磨けていても、歯と歯の間は手抜きになりがちです。

じつは表と裏は、繊維質の多い野菜を毎食30回ほどよく噛んで食べるだけでも、デンタルプラークが取れてきれいになります。

しかし歯の左右の側面にあたる「歯と歯の隙間」の部分は、ただでさえ歯ブラシが届きにくいことに加え、ついつい見落とされがちな部分でもあるため、デンタルプラークがたまっていきやすくなります。

ですから歯間ブラシまたはデンタルフロスを活用して、歯の隙間をきれいに掃除することも忘れないようにしましょう。

見落としがちな場所という意味では、舌の表面の掃除も大切です。舌の表面に「舌苔」と呼ばれる白っぽいものがついていたら、歯ブラシで数回軽くこするか、舌苔クリーナーを使ってきれいに落としておきます。舌苔も細菌の塊です。放置しておくと口臭の原因にもなりますので、3日に1回はきれいにしておきましょう。

(出典:『女性の口臭・歯周病はこうして防ぐ!』)

【著者紹介】 花田信弘(はなだ・のぶひろ)

鶴見大学歯学部探索歯学講座教授。九州歯科大学歯学部卒業後、同大学院修了(口腔衛生学専攻)。米国ノースウェスタン大学博士研究員、九州歯科大学講師、岩手医師大学助教授、国立感染症研究所部長、九州大学教授(厚生労働省併任)、国立保健医療科学院部長を経て、2008年から現職。健康日本21計画策定委員会委員、新健康フロンティア戦略賢人会議専門分科学委員(内閣府)、NEDO評価委員を務める。著書に『歯周病が寿命を縮める』(法研)、『白米が健康寿命を縮める』(光文社新書)ほか多数。