◆ママ、大丈夫だからね〜私を励ましてくれた家族の「ひと言」

長女が2歳3カ月のとき、長男を出産しました。
今まで娘をとてもかわいがって育て、夫とは、長男が生まれても、まだ甘えたい盛りでイヤイヤ期真っ最中の娘のことを優先しようと話していました。
しかし、現実は、そううまくいきませんでした。泣いている長男を放っておけない私と、ママが赤ちゃんにかまっていることを許せない娘。
ご飯をこぼしたり夜寝なかったりとちょっとしたことなのに、怒鳴って大泣きさせたり冷たい態度をとったりしてしまい、あんなにかわいかった娘との接し方がわからなくなっていました。
それでも「ママ、大好きだよ」と言ってくれる娘に申し訳なく、なんとか自分の気持ちをコントロールしなくてはと思いつつも、また怒鳴って反省し、また怒鳴って反省し……。まだ2歳の娘をこんなに泣かせて、何てひどい母親なのかと自分のことが嫌になっていました。

そんななか、私がお茶をこぼしてしまったとき、このあいだお茶をこぼして私に怒られた娘が、こう言いました。
「ママ、拭けばいいんだよ。大丈夫だからね」
私はハッとしました。私が何か失敗したときに、いつも娘は「ママ、大丈夫だよ」「はなちゃん、怒ってないよ」と言い、私を責めたことは一度もないことに気づきました。
娘はこんなにやさしいのに、私は怒ってばかり。どうしたらいいんだろう……と悩み、夫に相談しました。
夫は「栄子が今まで怒らずに、いつも大丈夫だよって言ってあげてたから、はなもそう言うんだよ」「栄子は俺に怒っているときと同じ言い方で、はなに怒ってる。俺たちが忙しくて話す時間もないから、俺への不満が、はなに向かっているのかもしれない」と言いました。
それから夜通し夫と話したら、今までのモヤモヤした気持ちが嘘のようにスッキリしました。
私は自分を怒ってばかりで嫌な母親だと責めながらも直せずに悩んでいましたが、娘をどれだけ愛していたかを改めて思い出し、変わろうと決意しました。
そして娘に、「たくさん怒ってごめんね。すごく嫌だったよね、本当にごめんね。はなちゃん大好きだよ」と言ってギューッとすると、娘はポロポロ涙を流して「うん、はなちゃん悲しかった。もう怒らないでね。ママ大好きだよ」と言ってくれました。
それからは、娘を怒る回数が少しずつ減っていき、怒る前にひと呼吸置いたり、クドクド言い続けたりしなくなりました。
そして、娘が赤ちゃんのときの写真やビデオをみんなで見たり、娘のいいところを何でもほめるようにしたり、毎日何回もハグをして「大好きだよ」と言うようにしました。
今、娘は3歳、息子は1歳になりました。

あの当時を振り返ると、産後のメンタルの不安定さ、2人目育児の大変さなどからストレスがたまり、夫ともケンカが多くなっていて、それを小さい娘にぶつけてしまっていました。
まだまだ未熟な母親ですが、世界で一番かわいい子どもたちのために、やさしく楽しい母親でありたいと思っています。

(千葉県・32歳・公務員)

「PHPのびのび子育て」2020年7月号より