「末娘が泣いて生きてほしいと懇願してくれたので、そこで初めて涙があふれたというか、そして生きようと、生きなければならないと思って手術をしようと決意しました」

 舌がん手術からの7か月半を振り返り、目に涙を浮かべ、ハンカチで目頭を拭う堀ちえみ(52才)──10月9日放送の『ノンストップ!』(フジテレビ系)で、2月に受けた手術後、初めてテレビのインタビューに応じた。だが、本人の声は放送されず、すべて、ナレーターによる“吹き替え”だった。

「それが堀さんの希望でした。体調はよく、お話もできるのですが、ご自身としては思うように話せないことがやはり気になるようでした」(フジテレビ関係者)

 舌がんは末期がんといわれる「ステージIV」で、堀は11時間にわたる手術に耐え、舌の約6割を切除。以来、懸命に舌の周囲の筋肉を鍛えるリハビリを続けているが、「声を出しての出演」は難しい状態のようだ。

 そんな堀だが今月21日、闘病記である『Stage For〜舌がん「ステージ4」から希望のステージへ』(扶桑社)を発売する。死の淵をのぞきながら、家族の愛に支えられて生還した堀の苦しみ、葛藤が明かされる。

「本の宣伝もあってテレビのインタビューを決めたようです。しかも、発売に前後して数回サイン会も行います。今年の7月にはブログで《生々しく辛い状況をファンの皆様に見せたくない。これ以上悲しんで欲しくない》と綴っていただけに意外にも思えます。何か、彼女が芸能界復帰を焦っているようにも見えてしまい…」(テレビ局関係者)

 堀の現状について、医療ガバナンス研究所理事長で内科医の上昌広さんはこう説明する。

「舌を大幅に切除しているので、手術から1年以内に元のしゃべり方に戻すのは難しいです。意思疎通が自然にできるまで、年計画でのリハビリが必要になります。特に堀さんの場合、舌だけでなくリンパ節の治療も受けているので、さらに発声への影響が出やすく、しゃべることへのハードルは高いと思われます」

 その状況にかかわらず、堀が公の場に出る理由──それは家族の存在が大きいという。

「現在、堀さんは旦那さんのサポートを受けて仕事をしています。昨年末から所属していた芸能事務所とのマネジメントも業務提携に変え、個人事務所で活動しているそう。

 本の出版についても旦那さんが陣頭指揮をとって進めてきた企画です。仕事の送迎なども、休みの日は旦那さんが行っています。堀さんはがんの恐怖を、家族の支えで乗り越えた。だからこそ家族のためにも、病気に負けない姿を見せていきたいという気持ちに変わっていったそうです」(堀の知人)

 番組では「焦りもあったし、喪失感もあったけれども、得たことの方が多かった。失ったと思えば絶望的ですけれども、得たことがあって学んだと思えば希望にすべてを変えられる」と語っていた堀。

 知人が続ける。

「自分と同じように舌がんのリハビリに励んでいる人たちに向け、自分が表舞台に出ることで希望の光になれたらと考えたようです。

 たしかにテレビ出演、闘病記の出版、サイン会と急に露出が増えたため“何かあったの!?”“大丈夫!?”と聞かれることはあるようですが、むしろ体調はよく、安定してきたから前向きになったんでしょう。

 本人には“いつかコンサートを開きたい”という希望もある。年始の特番への出演も決まっているとも聞いていますし、ますます精力的に活動していくようです」

 文字通り、堀は希望のステージに立っている。

※女性セブン2019年10月31日号