「小柳さんは柿は一口大に切って食べるし、“歯が折れる心配があるから”と、しゃぶしゃぶの豚肉まで小さくカット。ずいぶん前から“いつ歯が抜けるか”と心配していたので、治療を受けると聞いて安心しました」──こう話すのは、小柳ルミ子(67)の知人だ。小柳は10月31日に自身のブログで、11月19日から歯周病の本格的な治療を始めることを報告。手術も含め、治療には1年もかかるという。

「同じ事務所の小倉優子さん(36)の旦那さんが歯科医をしているので診てもらったところ、かなりの重症だと判明。手術も小倉さんの旦那さんにお願いするようです」(前出の知人)

 歯周病の治療に1年と聞いて驚く人もいるかもしれない。そもそも歯周病は虫歯とは違い、歯茎の境目にある歯周ポケットに歯周病菌がたまることで発症する病気だ。

 サッカー通りみなみデンタルオフィス院長で歯科医の橋村威慶さんが説明する。

「歯周病菌はサイレントディジーズ(静かなる病気)と言われるくらい、初期段階ではほとんど症状がない。歯ブラシを使うと沁みるとか、歯茎がむず痒い、歯が浮いた感じがする、口臭が強くなるといった程度で、しかも2〜3日経つと収まってしまう。しかし歯周病菌は歯を支える骨まで溶かしてしまうので、進行すると歯茎が腫れて歯がぐらぐらするとか、ものがよく噛めないといった症状も出てきます」

 小柳は10月17日のブログでも、1か月程前から患部から膿がずっと出ていたことや、嚢胞(膿の袋)ができていたこと、「歯茎全体が痛い」ことを書いていた。かなり長い間放置していたようだ。こうなると、長期間の治療が必要になるケースが少なくない。では、1年間もどのような治療をするのか。橋村さんが説明する。

「初期の段階なら全体の歯のクリーニングと歯ブラシ指導でかなり改善しますが、小柳さんは中度から重度の症状のようです。

 この場合、まず歯と歯茎の境目の歯周病菌と汚れをきれいに洗い、歯周ポケットを改善する初期治療を週1回、6ブロックくらいに分けて行う。重度の場合はそれから外科処置になり、歯茎を切開して薬を注入したり、骨が失われていれば人工骨を入れるか自分の骨を移植するなどの手術を行います。手術は最速でも半年程度、術後のメンテナンスを含めると1年かかるということです」

 歯周病は40代頃から発症しやすくなり、50代、60代になると8〜9割の人が歯周病の環境を持っているという。

 さらに怖いのは、歯周病が命に関わる病気を引き起こすことだ。

「重度の歯周病になると、かなりの確率で糖尿病を引き起こします。また、ネバネバしている歯周病菌が血液中に流れ込むことがあり、そうなると血管が詰まり脳卒中や心臓発作などの血管系の疾患を引き起こしやすくなる。認知症やがんのリスクを高めることもわかっています」(橋村さん)

 歯の病気でも侮ることはできない。小柳のように歯の状態に疑問を感じた人は早めの受診を考えたほうがいいかもしれない。