7月20日、吉本興業所属の人気お笑いコンビ「EXIT」(イグジット)が、同事務所初にして唯一の公式ファンクラブ「ENTRANCE」の開設を発表した。りんたろー。と兼近大樹の2人からなるコンビは「お笑い第7世代」の中心として、その人気も過熱する一方だ。すでにFC開設については、昨年の11月、YouTubeチャンネルでの生配信中に話題が上がっていたが、ようやく“ジッター”(※EXITのファンの総称。EXITのシッターという意味)との約束が果たされたかたちだ。

 FCでは、チケット先行発売のほか、ここだけでしか読めないブログやオフショット写真などのコンテンツも揃える(月額400円・税抜)。

 こうしたEXITの動きに象徴されるように、「お笑い第7世代」が登場して以降、ファンと芸人の間の関係性も徐々に変化しつつあるように見受けられる。劇場にも足繁く通うというお笑いファンのAさん(30代男性)が語る。

「『ジッター』の勢いは本当に凄まじい。お笑い好きというのは、もっとじめっとしていて、“パリピ”や“陽キャラ”というイメージではなかった。劇場に通い、深夜ラジオを聴いてニヤニヤする印象でしたから。もちろん、出待ちファンが殺到するアイドル的人気を誇るコンビはこれまでもたくさんいましたが、ホール を埋め尽くすジッターさんのような、キラキラした印象はなかったです。

 実際、EXITに限らず、ここ数年で芸人さんとファンの関係性は、どんどん多様化しているように思います。たとえば『第7世代』より少し前の世代になりますが、キングコングの西野亮廣さんのオンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』は会員数が6万人を突破していますし、もはや芸人の枠を越えていますよね。

 その後も、YouTubeでカジサック(キングコングの梶原雄太)さんが根強いファンを獲得。さらにオリエンタルラジオの中田敦彦さんが教育系YouTubeチャンネル『中田敦彦のYouTube大学』で、これまた大成功。彼もオンラインサロン・メンバーとのつながりを強めながら、テレビ以外でのコミュニティ作りで着実に支持者を増やし、収益化につなげているのではないでしょうか」(Aさん)

 一方、EXITだけでなく『第7世代』を牽引する芸人たちの間でも、新しいコミュニティが広がりを見せている。別のお笑いファンBさん(20代女性)が語る。

「たしかに、今の時代、単なる芸人とファンという関係を越えた『コミュニティ』意識というのは重要だと思います。

 たとえば霜降り明星のファンは『おつきちゃん』と呼ばれていて、これは彼らの関西ローカルラジオ番組『霜降り明星のだましうち』(ABCラジオ)発信の言葉です。霜降りはテレビでも活躍していますが、一方YouTube『しもふりチューブ』も、チャンネル登録者数90万人を突破。100万人目前です。

 それに加えて、粗品さんは個人のチャンネルでゲーム配信もしていて、ファンが生配信中にお布施できる“投げ銭システム”(※スーパーチャット)を導入しています。粗品さんはその収益をすべて透析医療に寄付していると聞きました。そのきっかけは、過去にご逝去されたお父さまが人工透析治療を続けていたからだそうです。

 過去には競馬で儲けた115万円をすべて京アニ(京都アニメーション)に寄付したことも知られています。こうした試みから、霜降りファンとゲームファン以外の層にも、彼の活躍を応援するコミュニティは広がっているのではないでしょうか」(Bさん)

 かつてはYouTubeへの参入に及び腰で、どこか遠くから傍観しがちであった芸人たちも、コロナ禍をきっかけに次々とチャンネルを開設するようになった。そうした中で、EXITや霜降り明星のように、ファンとの間に強い“コミュニティ意識”を生み出している芸人たちが、いま強い支持を得ているようだ。