ピンクの特攻服に身を包んだ中年の親衛隊たちが「ちーえみちゃ〜ん!」と大声援を送るなか、堀ちえみ(53才)は両国国技館の舞台で1985年のヒット曲『リ・ボ・ン』を歌い出した。リズム、音程の狂いを微塵も感じさせないツヤのある声。一つひとつの言葉をかみしめ、しっとりと歌い終えると、右手で口元を押さえ、感極まった様子でステージ上で泣き崩れた──。

 8月23日、『24時間テレビ』(日本テレビ系)で、昨年2月にステージ4の舌がん手術を受け、舌の6割を切除した堀が、術後初めての歌声を披露した。衰えることのない歌唱力と驚異的な回復力に、日本中が圧倒され、放送直後には堀の親友である早見優(53才)も感動の声を寄せた。

《素晴らしい歌声の後にLINEで、(松本)伊代ちゃんと(石川)秀美ちゃんと素晴らしい! すごい! とメッセージ交わしました。ちえみちゃん、ありがとう》(早見優のブログより)

 一歩一歩ゆっくりと、自分の声を取り戻しつつある堀の悲願は、2022年にデビュー40周年記念となるコンサートを行うことだ。

「舌がんの発表後に明かした目標で、当時はさすがに厳しいと思われていましたが、24時間テレビで充分な歌唱力が証明され、現実味を帯びてきています」(テレビ局関係者)

 静岡がんセンターの医師・鬼塚哲郎さんが語る。

「ステージ4は、がんの進行度としては最終段階に当たります。術後に歌を歌うことは非常に難易度が高く、相当努力してリハビリを重ねたのではないでしょうか」

 手術では舌を切除し、その部分に太ももの皮膚組織を移植した。

「太ももから移植した部分は自分の力で動かすことができないため、残っている部分や唇、首などの筋肉を使って声をコントロールしなければいけません。ただ、5年、10年と経つにつれて、移植した部分がだんだん体になじんでいきます。リハビリを続けていけば、歌える曲のレパートリーを増やせる可能性も充分あるでしょう」(鬼塚さん)

 堀の驚異的な回復に、仲間たちも黙っていないだろう。

「堀さんのコンサートが実現するなら、早見さん、松本さん、石川さんら“花の82年組”との共演が期待されます。

 堀さんの手術が決まったときには、みんなで情報を共有しながら、彼女の体調に合わせて同窓会を開いたそうです。その際、小泉今日子さん(54才)が中森明菜さん(55才)に連絡をとろうとしていたとも。仲のよい同期とのコラボが楽しみです」(前出・テレビ局関係者)

 奇跡の再集結は、決して夢ではない。

※女性セブン2020年9月10日号