大ヒット海外ドラマ『24 -TWENTY FOUR-』が、テレビ朝日開局60周年記念ドラマ『24 JAPAN』(毎週金曜午後11時15分〜※一部地域を除く)として日本で初リメイク。一世を風靡したドラマの日本版とあって、大きな反響を呼んでいる。

 本家『24』の主人公、ジャック・バウアーといえば、「本当にすまないと思っている」などの“名言”がおなじみだが、日本版ではこの台詞は登場するのだろうか? また、オリジナルドラマの再現度はどれくらい意識したのか。テレビ朝日の神田エミイ亜希子プロデューサーに、話を聞いた。

池内博之は目力がトニーっぽい

 ネットではCTU(テロ対策ユニット)のセットの再現性の高さが話題となっている。

「CTUのセットについては原作を意識しています。でも話のベースにしているシーズン1は約20年前につくられたものなので、オリジナルをそのままにするとパソコンや通信機器が古くなるため、現代風に変えています。

 ただ、班長の部屋が2階にあることは、『24』ファンのみなさんに刷り込まれていると思いますので、オリジナルのままにしました。2階であることは、横だけではなく縦にも空間を有効利用できますし、視線での芝居もできる。あえて原作を再現しようと思ったわけではないのですが、原作が持っている良さを取り入れた結果です」(神田さん・以下同)

 原作でCTUの捜査官であるトニー・アルメイダにあたる南条巧役の池内博之(43才)が「トニーすぎる!」と評判になっている。トニーに寄せるための演技指導を行ったのだろうか。

「トニーは、面白いキャラクターで、人気のある役です。どなたにお願いしようかというなかで、純粋に池内さんが合うなと考えてオファーしました。特に演技指導はしていませんし、ご本人もオリジナルに似せようと思っていないはずです。予想以上の再現度でした。あの目力が、トニーっぽいのかもしれません」

新型コロナウイルスの影響で、撮影も変化

 撮影現場はCTU班長・獅堂現馬を演じる唐沢寿明(57才)が座長として引っ張っている。撮影がオフになると冗談を言うなどして、キャストやスタッフを癒しているという。今でこそ順調に撮影が進んでいるが、新型コロナウイルスの影響で、クランクインして3日ほどで、撮影がストップ。その期間は2か月以上に及んだ。

「ただでさえ物語上は1日の出来事を2クール(24話)分撮影する長丁場でしたが、撮影がとまったことで制作期間が延びました。出演者のかたは体形管理がシビアになりますし、髪型ひとつでも、シーンがつながる・つながらないと大変です。シーンごとの時間の管理も厳しいので、画面に時計が映ると緊張しますね(笑い)」

 コロナ前とは、撮影方法も変わった。

「ドラマの現場は人が多いのですが、密にならないよう人数制限をしていますし、シーンに時間をかけないようになりました。また、取っ組み合いなどは、より効率的に撮影をするように心がけています。また、人数制限、フェイスシールドなども含め、撮影開始直後は試行錯誤をしました。

 1話では佐野史郎さん(65才)の口をふさぐシーンがありましたが、そのような密着するシーンも含めて、どんな場面でも何度も撮らずに済むように工夫しています。もちろんテストはしますが、本番ギリギリまでキャストのみなさんはフェイスシールドやマスクをしています」

ジャック・バウアーのあの名台詞は出るのか

「本当にすまないと思っている」を筆頭に、ジャック・バウアーの聞き慣れた名台詞は日本語吹き替えの言葉が多い。台詞はどの程度、日本語吹き替えを意識しているのか。

「原作の英語の脚本を参考にしているため、日本語吹き替えは意識していません。台詞のこだわりとしては、変に丸くならないようにしています。耳に残る台詞にしたいという意図があって、ちょっと小説っぽい、実生活ではしないような会話にしています。

 唐沢さん演じる獅堂現馬が、“ごめん”などではなく“すまない”と言っているのは、純粋に役柄に合っているから。ただ、ほかにも知られている“端末に送ってくれ”などは、キャラクター性はオリジナルと大きく変わっていないので、日本版になっても出てくるはずです。“本当にすまないと思っている”“頼む、俺を信じてくれ”など、ジャックの名言を楽しみにされているかたは、台詞を拾っていただけるとうれしいです」

今後は、総理候補・朝倉麗(仲間由紀恵)の暗殺計画がさらに動き出していく。

「誰がなんのために、こんな事件を起こしているのか。びっくりする展開が続きますので、ハラハラ・ドキドキしてほしい。原作ドラマとの比較をして楽しんでいただいたり、“あの役はアレをするかな? 言うかな?”と予想するのもおもしろいと思います。原作を見たことがないかたは、このドラマは現代の日本が舞台で見やすいと思うので、純粋にこの作品を楽しんでいただければと思います。

 今後は、獅堂現馬が銃撃戦に巻き込まれたり、朝倉麗(仲間由紀恵)が失踪してしまったりするので、その展開がどう事件につながっていくのか、注目していただければと思います」

取材・文/小山内麗香