芸人・江頭2:50がYouTubeチャンネル「エガちゃんねる」を開設してから2月1日をもって1周年を迎えた。2020年春以降のコロナ禍では続々と芸能人がYouTube開設に動いたが、そうした動きに先駆け「オレの出てた番組が全部終わっちゃったからYouTubeでやりたいことをやる!」といち早く動いたのが江頭だ。

 当初は「1年で100万のチャンネル登録者数を目指す」と宣言していたが、9日間で100万登録を達成。茫然としていた江頭だが、結果的に1年間で約130本の動画を配信し、登録者数は約228万人となった。今、江頭は何を思うか、直撃した。

――江頭さん、1年間おつかれさまでした! 昨日2月1日(取材日は2月2日)は1周年記念動画を配信して好評でしたね。無事1周年を迎えられたこと、そして「密」を避けるために1周年記念にスカイダイビングをして「とあることをやる」という企画を終えました。1年間やり切った今の感想をお願いします。

江頭:いやぁ〜、まずな、1周年記念がハプニングだらけで、普通に終われないのが「エガちゃんねる」だよ。奇跡を起こすのがエガちゃんねるということなんだよ! おい記者、お前は配信を見たかもしれないが、見てない人もいるので詳しくは言わないけど、普通のテレビだと「サーセン! もう1回やり直しにしまぁ〜す!」となるか、どいつもこいつも暗い空気になるか、お蔵入りになるものなんだよ。でもな、ウチのスタッフはあのハプニングに大爆笑。スタッフも頭おっかしいぜ。

――江頭さんは動画では視聴者に対して「頭のおかしいお前ら!」と呼びかけますもんね。

江頭:そうよ。オレの動画を見てくれる人なんて頭おかしいんだよ! でもな、愛おしいヤツらなんだよ。今回の1周年記念動画、あのハプニングはあったが、この借りはいつか返すからみんな待っててくれよ! そしてとにかく「頭のおかしいお前ら、1年間ありがとう!」これがオレが一番言いたいことだ。

そしてな、オレのサブチャンネルでは、オレが飛んでいる映像で360度見られる動画を公開してるけど、これがすごいんだよ。VRで撮っていて、スマホ動かすと360度動かせる。YouTubeでこんなのできるの? なんつー未来がきているんだ! オレにはどういうシステムかは分からんが、とにかくすごいんだよ!

――江頭さん、1年間やり切り、これまでの達成感と、これからやっていきたいことを教えてください。

江頭:スタッフから聞いたんだけどさ、2020年、日本のYouTubeチャンネル登録者数が伸びた中でオレが1位だったらしいぞ。頭のおっかしいヤツがこんなにいるってのはビックリだったよ!

――確かに、私もこんなに頭のおかしい人が日本にたくさんいるとは思わなかったです。

江頭:お前も頭おかしそうだよな。でもな、順調じゃなかったんだよ。いきなりさ、初めて公開した「お尻書道(肛門に筆を入れて『エガちゃんねる』と書道をする)」とさ、2本目の「ペットボトルロケットを股間でキャッチ」については、2本連続で広告審査落とされて散々なスタートだったんだよ。1年間で130本ぐらい動画をあげて、14本広告審査に落ちている。結局1割以上ダメだったんだぜ。でもな、広告を諦めれば、好きなことができるってのは最高だな。テレビではそもそもそんなことやらせてもらえないからな。2年目も攻めた動画で伝説を作っていくぜ!

――江頭さんだったら8割ぐらいは審査落ちると思ってましたが1割超で良かったですね。

江頭:お前、失礼なヤツだな! 普通「3割」とか言うのに「8割」ってなんだよ! ただな、オレの〇〇〇(局部のこと)を隠し忘れて世界中に配信したことが2回あるんだよ! グーグルのAIも見逃してさ、視聴者が大騒ぎでコメント欄に色々書いてオレもスタッフもやっと分かったんだけど。おいグーグルのAI、オレの〇〇〇が小さいからって見逃しているんじゃねぇ! ただね、見逃してくれたおかげでアカウントをBANされなかったぜ。見逃してくれてありがとな、グーグル! 

――江頭さんは、当初の目標である「1年間で100万登録」を9日で達成しましたが、その時、どう思いましたか?

江頭:いや、オレさ、ビックリしたんだよ……。わずか9日で達成したから「頭がおかしいヤツがこんなにいたのか……」、と思った。それと同時に「まだまだ日本も捨てたもんじゃないな」とも思ったよ。

(ここで「エガちゃんねる」スタッフの藤野氏が乱入)

藤野:僕とかの感覚だと、江頭さんという人が――、コンプライアンス等でテレビに出づらくなった人が、実はやっぱりこんなに愛されていたんだな――と……。そこを僕らは改めて気付いた。「ワンクールのレギュラーよりも1回の伝説」という生き様を32年やり続けた人ってのはあっ……、こんだけみんなに応援されているのが嬉しかった。

江頭:うるせーよ! しみじみするな! いい話にするんじゃないよ、お前は!

――それはさておき、江頭さん、次の目標は?

江頭:9日で100万登録を達成したけど、そうなれば次の目標は200万になるじゃん。けどそれも2ヶ月後に達成したんだよ。となれば、これからは海外! 北朝鮮に行って伝説を作りたいよ!

――江頭さん、北朝鮮とかトルコとかで問題起こしまくってますもんね! トルコでは「でんでん太鼓」を大観衆が見守る中、尻の穴に入れて暴動が起きてトルコと日本の関係性をぶち壊しましたもんね。

江頭:うるせぇ! オレだってトルコの人を笑わせたかっただけなんだよ! だからさ、今、オレは「エガちゃんねる」があるから、トルコで警察に捕まった時の借りを返そう、といった話をスタッフとはしていた。そんな中、コロナになった。だから、やりたいことができなくなったんだよ。オレは日本では色々とチャレンジしてきたけど、次に世界で色々やっていくというのができなくなってしまった。だから今は国内でできることをやり続けている。渡航ができるようになったら世界に打って出るから、見てろよ、世界! 北朝鮮! トルコ、オレを待っててくれ!

――トルコでは警察拘束の仇討ちをしたいようですが、北朝鮮では何をしたいんですか?

江頭:北朝鮮では、金日成国家主席の遺体を見られるんだけど、それを動画でみんなに見せたい。今でも安置されていて、それを届けたい。そしてまだ内緒だけど、北朝鮮でもっと色々チャレンジしたいこともある。伝説を残したい。あとはやっぱり、トルコでみんなが怒らない形で笑わせたいよな。捕まらないやり方かつ、問題にならないやり方でな!

――これまでで自信のある企画を3つ紹介してください。

江頭:まずは宮迫博之との動画! あいつ、「闇営業」でテレビから干されたからYouTubeに活路を見出そうとした。あいつを今のテレビでは出しづらい。オレのチャンネルなら宮迫を出すことはできる。ただ、あいつが本当に「芸人魂」を持っているのかは確認する必要があった。だからあいつに「モノ申す!」と企画を作ったんだよ。

 この動画については、とにかく宮迫が本気で芸人としてやっていく気概があるのかオレがド詰めしようと思っていた。そうしたらいきなり宮迫はオレに抱きついて「江頭さん……お久しぶりです……」と泣いちゃったんだよ。

 いや、ただ、あの回については宮迫とオレが魂をぶつけ合った勝負をしたから絶対に観て欲しい。ああいう展開にはなったものの、オレは「おいこの野郎! 芸人の魂賭けて闘うぞ!」という気持ちで臨んだのに、宮迫は抱きついてきたから危なかったよ。

――あれは私も見ていて泣きそうでした。江頭さんがあんだけ困惑する表情を浮かべたのは初めて見ました。

江頭:オレはさ、宮迫にモノ申したかったんだよ! でも、あいつ、「江頭さん……」と泣いてるからオレも泣きそうになっちゃったじゃねーかよ。ただ、今日はそのために来たのではない! とキチンと宮迫とは勝負したけどな。

 あとは、チャンネル開設から半年が経った時の花火大会だな。オレがヘルメットかぶって花火打ち上げる危険な企画だよ。コロナのせいで日本が落ち込んでいる中、花火が上がらない夏なんて夏じゃない! ただ、「生配信」という形だったらみんなで見られるのでは、とオレは花火を打ち上げた。元テレビ朝日の大熊英司アナ、エド・はるみが来てくれて、初めてカメラの前で泣いちゃったよ。あんときは、何か分からないけど自然に涙が出ちゃったよ。

――もう、泣かないでください。3つ目は何ですか?

江頭:「しょこたん逆ドッキリ」だな。しょこたんこと中川翔子がオレにドッキリを仕掛けてくるという情報をオレの優秀なCIAスタッフが入手したから、返り討ちをしたら、しょこたんが号泣してしまった! あの時のガチのヒリヒリ感は絶対に見て欲しい。「オレの彼女が急に入ってきた」という展開になり、カメラがまわってないところでオレらはいちゃつく。しょこたんは「江頭さんってこんな人なの?」「思っていた人と違う」とショックを受けるんだよ。

――やめなさい! さて、これまでYouTubeでは「検閲と表現の自由と江頭2:50のキャラ」というものについて1年間考え続けてきたと思います。「ここまではOK」「これはヤバい」の線引きは分かりましたか?

(再びスタッフ藤野氏乱入):グーグルさんからは、「ギリギリなので、本当に気をつけてください」とは言われていたんです。「広告はもうつかないですよ。広告はつかないけど、BANまではいかないですが、これ以上やるとアカウント停止になりかねないので気をつけてくださいね……」みたいな警告は頂いています。

――さて、「エガちゃんねる」といえば、アシスタント的役割をする「ブリーフ団」ですが、視聴者は彼らがきちんと生きていけているかを初期の頃心配していました。ブリーフ団はちゃんと食えていますか?

藤野氏再び乱入:ブリーフ団は始まる前よりは食えていると思います。広告審査は落ちまくっていますが、少しでも彼らの食い扶持を稼ぐために、「エガちゃんねる」本編の趣旨とは異なるような、江頭さんや私、ブリーフ団のプライベートが垂れ流しになる「エガちゃんねる」アプリを2月11日に公開します。これはファンと交流するために作ったエガちゃんねるアプリで、アプリの名前は「エガちゃんねるノーパン村」です。

――なんという下品な名前!

江頭:ノーパンの気持ちでファンと交流したいからこの名前にしたが、ギリギリなんとか審査は通ったのでみんなで頼むぜ! ノーパンってのが審査に引っ掛かるって言われてたんだけど、大丈夫だった。これから藤野とブリーフ団もブチかますからな!

――さて、江頭さん、私は江頭さんの出身地である佐賀県に突然引っ越してしまったんですよ。佐賀のいいところを教えてください!

江頭:お前、バカか! 何もねぇだろ!

――畑とか海とか川とかありますよ。魚はウマいですよ。

江頭:まったくよぉ、オレは、はなわから『佐賀県』という歌で「松雪泰子と中越典子は佐賀出身であることを公表しない」みたいな歌詞があったうえで、「江頭、お前は佐賀出身だと言うな」とか言われて散々な目に遭ってきたんだよ! 

――でも江頭さん「がっぺむかつく」ってあれは佐賀弁だからこそ生まれた名ギャグじゃないですか! 島田洋七さんの「佐賀のがばいばあちゃん」だってそうだし、結局佐賀にお世話になってるわけですよね? 私は唐津市に住んでいますし、太良町や武雄市とかに行き、本当に楽しい時間を過ごしましたよ。カニとかカキとかウマいし、星空も海もきれい。人々も穏やか。東京から来た私は「こんないいところあったんだ」と思ったほどです。

江頭:確かにそうだな。まぁさ、お前さ、オレの故郷をあんまりホメるなよ。あのな、オレは今はとにかく『エガちゃんねる』を頑張り、世界のEGAちゃんを目指しているんだ。佐賀のお前も協力しろ! オレらの野望は北朝鮮、トルコ、そして世界への進出だ!

――分かりました! 江頭さんは佐賀の英雄です!

■取材・文/中川淳一郎