昨年10月にジャニーズ事務所を退所した山下智久(35才)の、独立後初の大仕事が好調だ。

「男性ファッション誌『SENSE』(4月号)のカバーモデルとして登場しました。これは、山下さんが日本人では史上2人目となるブルガリのアンバサダーに就任したのを受けてのものです。久々のメディア露出ということもあって、雑誌が完売する店舗が目立ってきています。山下さんは2月末に公式ファンクラブ『Club9』を開設していますし、ファンは精力的な活動を歓迎しているでしょうね」(広告代理店関係者)

 しかし、ブルガリを身につけ、優しく微笑む山下の姿に興奮しているファンはまだ知らない。本当ならば、ほかの場でも、山下の美しい姿を見られるはずだったことを──。

大きな仕事を相次いでドタキャン

 山下はデビュー以来、繰り返し、家族への愛を語ってきた。

「妹と2人、母子家庭で育ち、11才でジャニーズ事務所入りしたときには、すでに家族を自分が養っていくという気概を持っていました。実際、10代半ばでドラマの主演を務めるなど活躍しはじめると、収入はほぼすべて家族に渡していましたね」(芸能関係者)

 山下の暮らしぶりが、意外なほど質素なのは今も昔も変わらない。第一線で活躍している芸能人とは思えないほど地に足が付いているのは、利他的な人生観から来るものなのだろう。

「20才になったときには、母親に『自分の時間を自由に使ってほしい』と語り、生活のための仕事を辞めさせています。女手一つで育ててくれた母親へ恩返ししたいという思いが、彼の根底にあるのでしょう」(前出・芸能関係者)
 
 2013年に親族を代表に据えた個人事務所を、2017年にも同様の会社を立ち上げたのも、経済的な還元をしたいという思いの表れだろう。

「ほかにも、山下さんの名前から取ったのが明らかな、妹さんが代表を務める介護関連の会社も設立されています。山下さんの、家族にはお金のことを気にせず、やりたいことをやってもらいたい、そのための協力は惜しまないというスタンスはずっと変わりません」(山下家の知人)

 家族からすると自慢の息子や兄であるに違いない。そしてその家族は、山下を大切に思う気持ちが募りに募った結果、いつしか山下の仕事に対してアドバイスをするようになっていく。その動きは、山下の独立後に、より顕著になる。

「山下さんはジャニーズ時代の2019年から、親交の深いハリウッドスターのウィル・スミスの家族が経営しているウエストブルックという事務所と契約をしていました。もともと海外志向の強かった山下さんにとっては、海外での活動の窓口として願ってもない存在でした。今回あちこちで話題になっているブルガリのアンバサダーという大役も、この事務所が持ってきた案件です」(別の芸能関係者)

 新しい場での活躍には、新しいパートナーが必要だ。大手の事務所から独立したのであれば、尚更だろう。そんな当たり前に感じられることも、長い時間、苦楽をともにしてきたという自負がある家族からすると、面白くない横槍に感じられたのかもしれない。

「最近、山下さんの大きな仕事がドタキャンされることが続いているんです。実は山下さんは、ある雑誌のグラビアに登場することが決まっていました。掲載されたら誰もが『おお!』と思うような、かなり話題性のある雑誌です。グラビアの撮影日のほか、ロングインタビューや仕事密着の話も決まっていた大型案件だったのですが、直前になって山下さん側から『今回の話はなかったことに』と連絡が入ったのです」(出版関係者)

 突然の撮影キャンセルは、大勢の関係者に影響を与えてしまう。

「『家族からその仕事はやめた方がいいとストップをかけられた』というのが理由だったようです」(前出・出版関係者)

2つの個人事務所

 独立後の山下には、さまざまな人のサポートがあり、仕事の案件も舞い込んできていたという。

「山下さんは独立後を見据えていたのか、数年前から多方面に人脈を広げていました。そんな彼を思い、仕事を紹介しようとしてくれたり、スポンサードの話や投資案件を持ってくる人もいたそうです。彼は律儀に一つひとつの話に耳を傾け、前のめりの姿勢を見せるんです。気さくに連絡先交換にも応じ、こまめに連絡も取り合える。しかし、いざ具体的に仕事の話を進めようとすると、頓挫するそうなんです。その理由は家族の反対のようです」(前出・広告代理店関係者)

 山下のために奔走していた関係者は唖然として立ち尽くすばかりだったという。家族愛を大事にするがあまり、周囲の支えや善意を踏みにじる格好になってしまっている山下。周りの心配、さらには失望感が募っていく。それらをよそに、実母と妹は、独立後の山下を管理するかのように常に近くに寄り添った。

 ジャニーズからの独立後の昨年末、山下自身が代表を務める会社が新たに2つ設立されている。両方の会社の監査役には山下の母親が名を連ねている。

「そのこと自体は別に構わないのですが、山下さんに新しい仕事の話を提案し、本人が乗り気になっても、必ずその会社が介入してくるようになってしまった。そして、お母さんが『周りの人たちが息子をだましてお金を稼ごうとしているのでは』と疑心暗鬼になり、壁を作ってしまっているのです。独立した有名人に、いろんな人が声を掛けてくるのは確かに事実。ただ、善意の人まで排除するのは……。

 最近では、旧知のスタッフの顔も立てたい山下さんが、お母さんと仕事のことで対立することもあるようですが、最終的には山下さんがすべて折れる格好になってしまっています」(前出・芸能関係者)

 芸能界では、特に独立直後は、どんな仕事を受けてどんな仕事を受けないか、また、仕事を受けた後の対応など、細かな判断をひとつでも誤ると、その後の立ち位置が大きく揺るがされる。

 すでに、その危うさを懸念する声も聞かれている。

「もともとはウエストブルックと話を進めていた仕事なのに、あるときから窓口が突然、山下さんの個人事務所に移ることもありました。2月に設立したファンクラブの収益もすべてその会社に入る。そんなことが続くので、一枚岩じゃないと感じていましたが、関係者から、この3月でウエストブルックとの契約は終えるようだと聞きました。最終的には血縁を優先したのでしょうね」(前出・広告代理店関係者)

 ウエストブルック社に問い合わせたところ、「山下のマネジメントに関しましては、正式に個人事務所でやることが確定しましたので個人事務所の方へご連絡をお願いします」とだけ、回答があった。

“尊敬できる友人”とまで山下が語ったウィル・スミス。彼がハリウッドへの水先案内人だったことは間違いないだろう。その事務所との関係性を失ってまで守りたかった家族愛とはどのようなものだったのだろうか。個人事務所の担当者にマネジメントの経緯を聞いたが、期日までに回答はなかった。今後の山下だが、

「設立した個人事務所には経験豊富なスタッフがいません。彼に必要な国内外の芸能マネジメント経験者で、母と妹と歩調を合わせられる人、という条件の人材を確保するのは簡単ではないでしょう」(前出・芸能関係者)

 というから前途は多難だ。独立して自由になる。山下は、その自由と向き合う難しさをいま、ひしひしと感じているのかもしれない。

※女性セブン2021年4月8日号