新しい年度がまもなくスタートするが、テレビ局にとっても年度替わりは大きな変化のタイミング。日本テレビでは、水卜麻美アナ(33才)が朝の情報番組『ZIP!』の総合司会に就任した。水卜アナは「ミトちゃん」の愛称で親しまれ、「好きな女性アナウンサーランキング」で常に上位にランクインする人気アナ。以前はフリーになったほうが稼げるというのが“定説”だったが、今は局アナを続ける水卜アナは賢いのではと言われている。その理由とは──。

 水卜アナは2010年に日本テレビに入社し、すぐに『ヒルナンデス』を担当。愛嬌たっぷりのキャラクターが広く愛され、『ORICON NEWS』が発表している『好きな女性アナウンサーランキング』では、2013年から5年連続1位に輝き、“殿堂入り”を果たした。人気女子アナはフリーへの転身を図る例が多いが、彼女はかねてより強い“日テレ愛”を語り、「フリーになる気はない」と公言している。

「人気アナがフリーに転身すれば、収入は1ケタ増えます。例えば、TBSの安住紳一郎アナはフリーに転身すれば、年間数億円は稼げると言われています。安住アナは堅い番組からバラエティーまで何でもこなせる上、レコード大賞や『音楽の日』といった大舞台も任せられる。さらに担当するラジオ番組も、高い聴取率を取っています。彼はTBSで異例の出世を遂げていますが、サラリーマンなので年収が“億”に届くことはないですからね。

 ただ昨今のテレビ業界は、迂闊な言動1つですべての仕事が吹っ飛ぶ時代ですし、コロナ禍でイベント司会などの“おいしい仕事”が激減している上、仕事の単価もどんどん下がっています。かつてほどうまみがないのは事実です」(エンタメ誌ライター)

 確かに、不倫や不祥事、失言などで“一発退場”を求められたタレントは多く、フリーになるのは非常にハイリスクだ。それ以外にもフリーが厳しい理由は存在する。

「ここ数十年、テレビはエンタメ界の頂点に君臨してきましたが、スマホやネットの普及で“テレビ離れ”が起き、広告収入はどんどん減少。そこにコロナ禍もあいまって、各局とも経費削減が至上命題になっており、情報番組やニュース番組ではなるべくタレントを使わずに局アナを使う傾向が顕著です。

 日本テレビでいえば、ビビる大木や岡田圭右(ますだおかだ)がMCの『PON!』を打ち切って、局アナのみが出演する『バゲット』を始めましたし、今季の改編では福澤朗が『真相報道 バンキシャ!』を降板し、後任は桝太一アナが務めます。『バンキシャ!』の視聴率は15%前後で安定しており、特に福澤を変える意味はない。コストカットの犠牲になった形です」(テレビ情報誌記者)

 華やかに見えるテレビ業界も、一歩裏に回れば“火の車”といったところか。だからこそ、“骨を埋める”というのは1つの有力な選択肢のようだ。

「水卜アナが目指すべきロールモデルは、テレビ朝日の大下容子アナやテレビ東京の大江麻理子アナでしょう。大下アナは、アイドル的なもてはやされ方をしたことはありませんが、報道番組でもバラエティー番組でも安心して見られる女子アナとして着実に評価を高め、役員にまで上り詰めました。現在は、局アナとしては極めて異例の、自身の名前を冠した『大下容子ワイド!スクランブル』も担当。女子アナの人生プランの1つの理想を体現しています。

 一方の大江アナも、局アナとして着実にステップアップしている女子アナのひとりです。『モヤモヤさまぁ〜ず2』で人気が爆発した彼女ですが、本人は報道への意識が強く、『モヤさま』を辞めてニューヨークに転勤。帰国後は『ワールドビジネスサテライト』のメインキャスターに就任し、報道の最前線でバリバリと活躍しています」(キー局関係者)

 水卜アナも日テレ内で昇進を狙うという道もあるのだ。

「日テレ局内には、水卜アナを囲む『水卜会』という派閥が存在するほど、後輩アナから慕われていますし、上層部も、好感度抜群の彼女がフリーに転身しないように必死に引き止め工作を行っているほどで、評価は最高クラスです。

 最近で言えば、田中みな実や鷲見玲奈はフリーに転身して成功しましたが、宇垣美里は苦戦しており、小川彩佳や加藤綾子は担当番組が低視聴率で打ち切りの噂が絶えません。局アナでい続ける限り、同年代の会社員よりはるかに高い収入は約束されますし、局内外での評価を高めればいずれは役員になるという目もある。堅実な道を目指すなら、フリー転身するよりも局アナでいるほうが賢いのかもしれません」(前出・キー局関係者)

『ヒルナンデス』→『スッキリ』→『ZIP』と、人気情報番組を次々と担当し、人気も知名度も向かうところ敵なし。「人気女子アナ=フリー転身」の常識は、過去のものになりつつあるのかもしれない。