5月12日に50歳の誕生日を迎えるお笑いタレント・大久保佳代子。かつては会社員と芸人を兼業していたものの、今や複数のレギュラー番組を抱える人気タレントの1人として知られている。そんな彼女が芸能界で長く活躍を続ける秘訣を探った。

 愛知県出身の大久保は、小・中・高の同級生だった光浦靖子と大学のお笑いサークルで1992年にお笑いコンビ・オアCズ(現・オアシズ)を結成。そのわずか2か月後に若手芸人の登竜門として知られる深夜バラエティ番組『新しい波』(フジテレビ系)へと出演した。

 だが同番組への出演終了後、光浦のみが別のバラエティ番組のレギュラーとして抜擢。大久保は「笑えない」ということで外されてしまい、その後は会社員としての仕事をメインに過ごしていくことになる。

 転機となったのは2000年、光浦がレギュラー出演していた人気バラエティ番組『めちゃ×2イケてるッ!』(フジテレビ系)に“光浦の相方”として登場したことだった。毒舌を織り交ぜたトークが注目を集め、徐々にテレビへの出演が増加していったのである。

 当初は会社員としての仕事も継続していたが、2010年には退職して芸能活動に専念。その後は『大久保じゃあナイト』(TBS系)をはじめとした冠番組を受け持つほか、複数の番組でレギュラーの座を獲得。テレビ出演の機会は相方の光浦よりも多くなっていった。

 赤裸々に本音を語るトークで2010年代に人気を集め、お笑い芸人として確固たる地位を築き上げた大久保。その魅力について、お笑い評論家のラリー遠田氏はこのように語る。

「大久保さんの芸人としての魅力は、いつもクールで冷静なところです。自分でも『感情があんまりない』と語っている通り、どんなことがあっても淡々としています。

 彼女はキツい下ネタを口にしたり、イケメンの共演者に絡んだりすることもありますが、そこに悪い意味での生々しさがないのです。どこかカラッとしているからこそ、見ている方も明るく気楽にそれを笑うことができます」

 さらに、1990年代に芸能界デビューを果たしたオアシズの2人の活躍を、ラリー遠田氏は“先駆者”としても評価する。

「女性芸人がまだほとんどテレビに出ていなかった時代に、大久保さんと相方の光浦靖子さんは単身でバラエティ番組に乗り込んでいった先駆者です。そんな彼女たちを尊敬して慕っている後輩の女性芸人も大勢います」(ラリー遠田氏)

 お笑いコンビ・相席スタートの山崎ケイが“ポスト大久保佳代子”と呼ばれるなど、後続する女性芸人に少なくない影響を与えている大久保。50代を迎え、彼女の存在感はますます大きくなっていくのではないだろうか。

◆取材・文/細田成嗣(HEW)