どのドラマにも必ず物語のカギを握る人物が存在する。主人公と同等か、あるいはそれ以上に物語の展開に影響を与えることになるキーマンの言動に注目するとドラマの見方も変わってくる。いよいよ春ドラマも全作品が出揃った。気になる今後の展開とキーマンをテレビマンがこっそり教えてくれた。

『リコカツ』

 世帯視聴率こそ1ケタ台に甘んじているが、タイムシフト視聴率(4月12〜18日)では10%を記録しているのが、主演の北川景子(34才)と永山瑛太(38才)が夫婦役を演じる『リコカツ』(TBS系・金曜22時)だ。運命的な出会いをし、“交際ゼロ日”で結婚した夫婦が、すぐに離婚に向けた活動を始めるという物語。メインの2人以外の、それぞれの両親の「リコカツ」が描かれるのも今後の注目ポイントだ。

「一見うまくいっているように見える永山さんの両親や、北川さんの両親までも離婚を考えている。注目は第2話で“女は一歩下がって男を立てるべき”という夫のいささか古風な考え方に嫌気が差し、家出をした永山さんの母を演じる宮崎美子さん(62才)。第3話では旅館で働いていますが、果たしてどのようなかたちで家に帰ってくるのかどうか。彼女の決断が今後のカギを握っています」(テレビ局関係者)

『ドラゴン桜』

 個人視聴率で今期1位を獲得したのは、2005年に大ヒットし、16年ぶりとなる『ドラゴン桜』(TBS系・日曜21時)の続編。主人公・桜木健二役の阿部寛(56才)だけでなく、前作で教え子だった長澤まさみ(33才)が弁護士として相方を務めるなど、豪華俳優陣が勢揃いしている。

「ただ、前作とはスタッフがすべて入れ替わっているためか、展開がずいぶん違いますし、期待していた主題歌もない。1、2話では東大専科クラスに入るストーリーだけが描かれ、受験勉強シーンはなし。3話から勉強が本格的に始まるといいますが、前作のような桜木が次々に繰り出す受験メソッドを期待して見ると、ガッカリするかもしれません」(前出・テレビ局関係者)

 現場が抱えるもう1つの心配は、長澤が忙しすぎること。クランクインは放送日の11日前という異例の撮影スケジュールとなった。

「1話目で、東大専科への参加を希望する生徒たちの髪を、長澤さんがバリカンで刈り上げるシーンがありましたが、彼女がクランクインに間に合わなかったため、生徒たちは先に坊主にし、髪の毛を刈るシーンはかつらを使うことになってしまった。クランクイン初日からすごい勢いで撮影をこなしている長澤さんが最後まで駆け抜けられるかどうかが心配でなりません……」(ドラマ制作スタッフ)

 前作のファンが離れないよう、制作サイドは“ある人物”に期待をかけているという。

「前作で生徒役だった山下智久さん(36才)に出演を依頼した、という話があるんです。1話では元教え子の紗栄子さん(34才)がゲスト出演しましたし、山下さんのサプライズ出演が実現したら、それこそ“神展開”ですね」(前出・テレビ局関係者)

『桜の塔』

 個人視聴率が『ドラゴン桜』に続き2位となったのが、「犯人VS警察」という従来の構図ではなく、警察組織内部に焦点を当てた人間ドラマを描く『桜の塔』(テレビ朝日系・木曜21時)。

「警視総監の座をめぐる争いを描いていますが、単なる“男性の出世レース”の話ではありません。主人公のエリート警察官・玉木宏さん(41才)をめぐる仲里依紗さん(31才)と広末涼子さん(40才)の恋愛バトルも見物です。特に仲さんが幼なじみである広末さんに向ける視線の鋭さには目を見張るものがあります。今後、嫉妬や欲望に渦巻く彼女の暴れっぷりが物語の展開のカギを握っていきます」(ドラマ関係者)

 本作のエグゼクティブプロデューサーは『ドクターX』の内山聖子氏。続編をつくることで、作品を局の看板にしていくのが上手な彼女にはある秘策があるとか。

「すでにキャストには続編の打診もされているという噂もチラホラと流れてきていますよ」(別のテレビ局関係者)

『コントが始まる』

『コントが始まる』(日本テレビ系・土曜22時)も世帯視聴率こそ低いが、タイムシフト視聴率では健闘が目立つ。主人公の菅田将暉(28才)を中心とする3人の元同級生が、売れないことに苦悶しながらもコントを続けていくというストーリー。キーマンは菅田らが組むお笑いトリオ「マクベス」のファン・有村架純(28才)のようだ。2人は映画『花束みたいな恋をした』で共演したばかり。現場ではさぞ息の合ったかけ合いを見せているのかと思いきや……。

「有村さんは役作りのためか、現場でテンションを上げないようにしているんです。彼女は小さい頃から優等生で、一流企業に就職するも、しばらく連絡が取れずに心配した妹が家を訪ねると瀕死状態で発見され、入院。その後レストランでバイトする女性という難役を演じています。謎めいた彼女の過去が徐々に明かされていく展開に期待したいです」(ドラマ関係者)

 菅田はこのドラマが終わると、重要な役を演じるNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』に専念。来年度のフジ月9もすでに撮り終えているという。

『半径5メートル』

『半径5メートル』(NHK・金曜22時)は4月30日の初回放送を終えて、「面白い!」と話題を呼んだ。『リコカツ』『レンアイ漫画家』など、今クールは編集者を描くドラマが多いが、今作は頭一つ抜けていると評判だ。

 女性週刊誌の若手編集者・芳根京子(24才)と型破りなベテラン記者・永作博美(50才)が、世の女性たちが抱える身近な問題を記事にし、さまざまな気づきを得ていく物語。

「基本的にはお仕事ドラマですが、編集部員の主人公・芳根とフリー記者の毎熊克哉(34才)の“ラブコメ”としての面白さもありました。毎熊はこれまでヤクザなどの“強面”役が多かったのですが、このドラマで優男を演じ、女性たちのハートをつかみました。今年、イケメン俳優としてブレークするでしょう」(前出・テレビ局関係者)

 ここで紹介したキーマンに注目すれば、今クールのドラマがますます楽しめそうだ。

※女性セブン2021年5月20・27日号