「ひとつの役を長く演じる」。それは、女優にとって1本のヒット作を出すことより、価値があることなのかもしれない。沢口靖子(56才)が主人公の榊マリコを演じるドラマ『科捜研の女』(テレビ朝日系)が、今年10月で放送開始から22周年を迎える。9月3日には初の長編映画『科捜研の女 -劇場版-』が公開された。

 1984年、高校3年生のときにデビューして以降、ストイックな女優人生を続けている沢口には、これまで決定的なスキャンダルがない。過去に唯一、阿部寛(57才)とのデート報道を認めたことがあるだけだ。

 1988年9月、沢口が23才のとき。ドラマで共演した阿部とデートを重ねていると、当時の雑誌『微笑』が報じたのだ。

 初のロマンスにワイドショーをはじめとした芸能マスコミが色めきだち、交際報道が過熱。報道陣から真相を問われた沢口は記者の質問にこう答えた。

「メイクの人や事務所の人と一緒に食事をしたり、2人だけでディズニーランドへ花火を見にドライブしたこともあります」

 デート自体は認めたものの、「フランクなお友達です。(中略)騒ぎになって困ってしまいました」と、交際については否定した。

 当時を知るベテラン芸能記者が言う。

「阿部さんの車で千葉の浦安に行き、そこで東京ディズニーランドで夜毎打ち上げられる花火を見たそうです。ロマンチックなデートですよね。ただ、手をつないでいる写真など証拠となるものがなく、結局、沢口さんの言う通り“ジャストフレンド”どまりだったのでしょう」

 疑惑を含め、“ロマンス”は後にも先にもこれだけ。つまり「恋人ゼロ」。

 しかし、20代の頃はインタビューで結婚願望を語ることも少なくなかった。

《(結婚は)したいです。20代で出来ればいいなあと思っています》(『十人十色』、1991年2月号)
《仕事を理解してくれることが、だんなさんの第一条件。いまから宣言しておけば見つかるかな》(『週刊朝日』、1989年12月8日号)

 沢口をよく知る芸能関係者はこう語る。

「完璧主義で、撮影中は仕事のことしか考えられないから、どうしても恋愛よりも仕事を優先してしまうのでしょう。さらに、芸能活動を始める際、母親から『誠実に仕事を重ねれば道はおのずと開かれる』とよく言って聞かされたとか。その教えを守るがゆえ、仕事を優先し、恋愛を遠ざけてしまったのかもしれません」

 結婚願望を横に置き、仕事に邁進した沢口。その側には“パートナー”がいた。

「今日も東京に行っていて、ご自宅にはいませんよ」

 こう話すのは、大阪・堺市にある沢口の実家近くに住むAさんだ。

「靖子さんのことを話すときのお母さんはとにかくうれしそう。『娘は忙しいから、私が家のことを手伝わないと』と、高齢なのに月に1、2回は靖子さんに会いに必ず東京や京都に行っているみたいです。お父さんも元気ですが、コロナ禍ですからね。必要最低限ということで、お母さんだけが訪ねているとか」(Aさん)

 沢口は昨年春、都内の一等地に建つ約3億円のマンションのペントハウスを現金一括で購入。新しい環境での暮らしをスタートさせていた。

 以降、母親が沢口のもとを訪れる頻度も増えたようだ。

「以前のマンションは30才になってすぐの頃に購入し、地域のお祭りに参加するほどなじんでいました。そこを離れる決心をしたということは、今回の家は終の棲家にする予定なのでしょう。

 新幹線での移動に便利な場所で、新築でバリアフリー、最新の設備も揃っています。きっと、お母さんが通いやすいように、という思いがあったのでしょうね。

 いまもお母さんは『ファンの意見として聞いて』と、彼女にアドバイスをしています。沢口さんの活躍を願うからこそ、友達や恋人よりも嘘のないストレートな意見が言える。沢口さんも頼りにしているようです」(前出・芸能関係者)

 独身を貫き50代で豪邸購入。女優道を突き進んだ沢口だからできた「孤高の決断」といえるだろう。

※女性セブン2021年9月16日号