人気作家・原田マハのベストセラー小説を映画化した『総理の夫』で中谷美紀(45)とともにW主演を務める田中圭(37)の人気はとどまるところを知らない。田中が演じるのは、妻の凛子(中谷)が日本初の女性総理になったことで、思いもよらぬ騒動に巻き込まれていく夫・相馬日和だ。

『獣になれない私たち』『図書館戦争』『記憶にございません!』『ヒノマルソウル』など、数々のドラマや映画で活躍する田中だが、ブレイクのきっかけとなった代表作といえば『おっさんずラブ』で演じた「ハルたん」こと春田創一役だろう。「目が離せないおっちょこちょいキャラ」に悶絶するファンが続出。作中で吉田鋼太郎演じる黒澤部長が春田を評した「かわいすぎる!存在が罪!」といったセリフに、共感の声が巻き起こった。

 田中の大ファンだという30代女性は「もだえてしまうほどかっこいい」とする田中の魅力についてこう熱弁する。

「他のイケメン俳優は“ちょっと抜けた役”を演じていても、やっぱりどこか“かっこよさ”を残した演技をしているように感じますが、田中圭にはそういうためらいは感じない。全力で驚いたり慌てたりする姿から目が離せません。そういう人って現実世界でもなかなかいない。夫は『いろんな作品で見るけど、同じような役柄と演技ばっかりじゃない?』とか『あれくらいの顔なら普通にそのへんにいるだろ。俺の会社にだってああいう顔のやつはいる』とか言うのですが、信じられない。本当にそのへんにいるなら連れてきてほしいし、そもそも田中圭の魅力は顔だけじゃないのに……」

「変わり映えしない演技」だと指摘されても女性ファンが次々と虜になってしまうのはなぜなのか。田中本人にインタビューした経験のあるドラマ・映画ライターの小田慶子氏はその魅力をこう語る。

「あれだけ愛嬌のあるキャラクターを演じられる俳優さんは、田中さん以外にいないと言ってもいいでしょう。『総理の夫』では初の女性総理となった中谷さんを支える夫役ですが、純粋に妻を応援し称賛する姿に嫌味が一切ないんです。女性ファンはそんな田中さんに安心感を覚えるのではないでしょうか」

 ファンが魅力を感じるのは、ドラマの役柄で見せる顔だけではないようだ。

「舞台挨拶などで質問されると、『うーん、なーんですかねー』って言葉を詰まらせることが多いのですが、そういうふうに素直な表情を見せてくれるところがいい。あんなに活躍していても、自分と同じ人間なんだなーと思えて応援したくなるんです」(20代女性)

 前出・小田氏もこう続ける。

「『おっさんずラブ』でブレイクして以降、田中さんはバラエティにも出演する機会が増えましたが、そこで見せる“素の顔”に安心感を覚えた女性ファンも多いのではないでしょうか。ああ、この人はドラマの中だけではなく、本当に普段から率直で純粋な人なんだ、と。番組内で結構家庭の話をされるのも、女性から支持される理由のひとつでしょう。かつては独身男性のほうが女性ファンはついてくると言われたこともありましたが、今はそういう時代じゃない。家庭を大切にしている田中さんなら、安心して愛でられる、というのがファン心理だと思います。ドラマや舞台のお仕事をこなすだけでも忙しいのに、バラエティの出演もとなるとご本人は大変だったとは思うのですが、それがとてもプラスに働いていますね」

 このまま多くの視聴者に愛でられる“田中圭街道”まっしぐらでもファンが喜んで追いかけていくに違いないが、長い下積み時代を活かし、“違う顔”も見せてほしいと小田氏は話す。

「新ドラマ『らせんの迷宮』でも天才科学者の役ながらキュートな魅力が満載で、今でこそ田中さんは“愛されキャラ”を演じることが多いですが、10代から俳優としてのキャリアを積んでいる方ですから、本来はセクシーな役やツンデレキャラ、シリアスな役など幅広いキャラクターを演じることができる俳優さんです。新たなステージに向かうためにも、これからは“愛されキャラ”も演じつつ、たくさんある引き出しを存分に使って、日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を狙えるような作品にトライしてほしい」

 田中圭の今後の活躍からも目が離せない。