初回視聴率11.9%で好調なスタートを切った相葉雅紀主演の月9『貴族探偵』(フジテレビ系)。メイド役で中山美穂が出演していることでも注目を集めている。これまで数々の恋愛ドラマで主役を張ってきたミポリンの新境地についてコラムニストのペリー荻野さんが解説する。

 * * *
 三十周年を迎え、気合いの入ったフジテレビ月9枠でスタートした『貴族探偵』。素性不明の貴族(相葉雅紀)が、謎の事件の真相を暴くというこのドラマ。といっても、探偵はあくまで彼の趣味で、捜査や事情聴取をするのは、有能な貴族の執事山本(松重豊)や運転手佐藤(滝藤賢一)などの仕事。前代未聞の推理しない探偵というわけである。

 貴族と対立する新人探偵に武井咲、空回り刑事鼻形に生瀬勝久、“謎”の存在に仲間由紀恵と豪華な顔ぶれが揃う中、私が気になるのはメイド田中役の中山美穂である。田中は、いつでもどこでも貴族のために最高の紅茶を淹れる。

 第一話では、人里離れた屋敷での殺人事件捜査のため、貴族は突如、巨大テントのような移動邸宅を現場の隣にぶっ建てる。田中は早速紅茶をサービス。もちろん、そのスタイルはフリルのついた白いエプロン姿である。また、田中のもうひとつの仕事は「整理整頓」で、彼女はいつのまにか特製ボードに事件の流れを写真入りで表にし、ボードをくるりと返せば、事件関係者を「対立」「恨み」「邪魔」など心情入りでバッチリわかるよう図解しているのだ。その完璧な仕事ぶりに鼻形は「相関図までもですと!?」と仰天だ。

 メイド姿も、仕事をほめられるだけで「出過ぎたまねを…」と引っ込もうとする姿も、今まで見たこともない中山美穂。少し前、東山紀之と共演した『花実のない森』での妖艶なホステス役に続き、メイド役の彼女には驚きだが、それより何より私が驚いたのは、彼女に対する芸人たちの反応だった。

 番組宣伝のため、『貴族探偵』レギュラー陣とバラエティーに次々出演した美穂。『VS嵐春の2時間スペシャル』では、ザキヤマに「ミポリン!!」と絶叫されて困惑気味。続いて出演した『ネプリーグ』では、なんと初クイズ番組だという。

 昔のアイドル(1985年歌手デビュー)は、あんまりクイズには出なかったんですね…。クイズ対決となった出川哲朗からは『DOKIDOKIさせてくるから…』と興奮され、ネプチューンの名倉に「(ミポリンと)ツーショットですよ。すごくうれしい!」とまじめに感激され、「周波数」という答えが出せなかったホリケン(美穂と同い年)に彼女が主演した『波の数だけ抱きしめて』が周波数と縁が深いラジオの話だったのに!なんで答えられなかったんだ!と嘆かれる。どうにも止まらない彼らの「ミポリン熱」に当の本人が一番当惑しているといった具合だ。

 思えば、地上波の連続ドラマは約15年ぶり。ちょっと浦島太郎、浮世離れした雰囲気は、貴族に仕えるメイドという役にはぴったりで、貴重な存在といえる。

 そして、なんでもぶっちゃけ、自宅の動画も公開しちゃうアイドルがいっぱいいる中、フランス在住が長く、何か言われても「ふふふ」とほほ笑んでリアクション完了。ぶっちゃけ度がゼロというよりマイナスのような中山美穂の神秘は、芸人たちの心をくすぐるに違いない。このまま“神秘の泉ミポリン”でいるのが一番正しい。