胃カメラや大腸カメラ、脳ドックなどの必須検査項目は病院によって費用が変わってくるが、費用を抑えるための諸制度の存在も知っておきたい。

 前提として、病気を早期発見するための検査は「全額自己負担(自由診療)」が基本となる。

「保険診療とは異なり、価格設定は医療機関の裁量に任されています。同じ検査でも病院によって価格が変わる。ただし、必ずしも“最新機器を導入しているから高い”というわけではなく、医療機関が利益を大きく見積もっている場合もある。費用が高いから質が良い検査とは限りません」(医療経済ジャーナリストの室井一辰氏)

 一方で、同じ検査を自治体が「がん検診」として実施している場合もある。その場合、無料あるいは1000円以下の少額で受けられる。

「自治体がどれだけ予算を割いているかによって検査項目は変わるが、ピロリ菌検査や肝炎検査、脳ドックを実施する自治体もある。自治体の保健課に問い合わせればどの検査が行なわれているのかわかります」(室井氏)

 例えば、東京都豊島区では、50歳以上の人を対象に2年に1度「胃がん検診(胃カメラ、問診)」「肺がん検診(胸部X線撮影、胸部CT検査など)」を無料で受けられる。

 加入している健康保険を利用して3割負担(75歳以上なら1割)で済むケースもあるが、その場合には検査を受ける“入り口”が変わってくる。

「『胃がキリキリする』『手が痺れる』など自覚症状がある場合は、検診ではなく、外来で受診する。医師の診察を受けて『疾患が疑われる』とされた場合でかつ医師が必要だと判断すれば、保険適用で検査を受けられます」(室井氏)

 例えば胃カメラの場合、ただ検査だけを受ければ1万5000〜2万円程度だが、保険適用なら7000円程度だ。検査の選び方によって、健康面だけでなく金銭面も大きな違いが生じてくるのだ。

※週刊ポスト2020年2月28日・3月6日号