2020年、世界中を襲ったコロナ禍はプロ野球界も直撃。各球団とも過去に例のない減収・減益となり、そのしわ寄せは選手たちにいきそうだ。巨人、ソフトバンクと観客動員数でトップを争う阪神も極めて厳しい状況にある。

 藤川球児(40=年俸2億円)が8月末に今季限りでの引退を発表。その後、福留孝介(43=同1億3000万円)、能見篤史(41=同9500万円)、上本博紀(34=同4800万円)といったベテランが、20試合を残した段階で戦力外通告を受けた。“バースの再来”と鳴り物入りで入団したジャスティン・ボーア(32=同2億7500万円)も、2割4分台、17本塁打(11月2日現在、以下同)の微妙な成績で、今季限りとの見方が強い。阪神の元球団社長・野崎勝義氏が言う。

「近年のプロ野球はメジャーに倣ってポイント制査定を導入しているが、一方で古くからの年功序列制度も残っている。そのためベテラン選手は総じてコストパフォーマンスが悪いのですが、長年の貢献があるためなかなか切りにくい。大ナタを振るうのは、それだけコロナによる減収で球団経営が苦しいからでしょう。私が球団にいた時代なら、これほどのリストラを行なう時は監督交代もセットだったものですが……」

 チームを支えてきたベテランがチームを去る一方、矢野燿大監督(51)は来季も続投。それがチームに不穏な空気をもたらしているという。

「順位で2位に着けているとはいえ、独走する巨人に一度も意地を見せることはなかった。そのうえ、矢野監督は内規で定められた『4人以内』を大幅に上回る人数の選手やスタッフらと会食していたことも判明。それでも不問に付されているわけですから、納得していない選手は多い」(阪神番記者)

 一方、“監督離脱”がネックになりそうなのが横浜DeNAだ。

「成績不振の責任を取ったラミレス監督(46)の後釜は、ハマの番長こと三浦大輔・二軍監督(46)が既定路線です。しかし、そこにチーム打率リーグ1位の打線を支えたロペス(36=年俸2億3000万円)、オースティン(29=同1億円)、ソト(31=同1億8500万円)の3外国人選手の契約問題が絡んでくる。

 いずれも今季で契約満了となります。とくにソト、オースティンはメジャーや巨人、ソフトバンク、楽天なども注目しているようで、つなぎ止めるには相当のカネがかかる。

 DeNAは観客動員減で大幅な収入減が見込まれる上、親会社は2020年3月期決算で約500億円の赤字を出している。はたして彼らの満足いく金額を提示できるのか。球団関係者の間では、これまで3人がコミュニケーションを密に取ってきたラミレス監督がいなくなったことも、流出を後押ししてしまうのではないかと言われています」(DeNA番記者)

※週刊ポスト2020年11月20日号