「こんばんは! プロ野球ニュースです!」。深夜23時、佐々木信也の爽やかな語り口で展開される番組の放送を毎日心待ちにしていた人も多いだろう。地上波での放送は2001年に終わってしまったが、『プロ野球ニュース』はCSに舞台を移し、同じ名前、そしてスタイルのまま、現在も元気に放送を続けている。CS版『プロ野球ニュース』に出演する大矢明彦氏が、同番組について語る。

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 1985年に引退した時は日本テレビ系の解説者に内定していました。しかしヤクルトの松園尚巳オーナー(当時)の鶴の一声でフジテレビ系に変更(苦笑)。以来、『プロ野球ニュース』にはずっとお世話になっています。1988年には週末キャスターをやらせていただき、現在もMCを務めさせていただいています。

 印象深いのは「オフ企画」ですね。覚えているのは松岡弘(ヤクルト投手)と2人で出雲から秋田まで列車を乗り継ぎ、延々と駅弁を食べ続けた「日本海駅弁めぐり」。2泊3日で53個もの駅弁を食べました。宿では皆で雀卓を囲んだのを思い出します(笑い)。

 昔から多くの評論家を抱え、現役中のポジションを生かし、それぞれの視点から解説できるのが『プロ野球ニュース』の強み。地上波時代は球場で試合を取材し、スタジオに戻って放送していました。試合時間が延びると帰りの車の中で打ち合わせをしたり、球場や、横浜だと「港の見える丘公園」から生中継というパターンもありましたね。

 CSに移行してからは時間的余裕があって、地上波時代より評論家同士の深い話が増えたと思います。コアな野球ファンに「細かいな」と思ってもらえる番組を作りたいですね。

 この番組は選手にとっても参考になるんですよ。僕も現役時代、捕手だったので、全試合を詳しく伝えてくれる『プロ野球ニュース』を相手打者の調子を見極めるのに活用していました。でも「今日のホームラン」だけは見なかったなァ。だって僕は“打たれた”立場ですからね。実は今でも苦手です(笑い)。

撮影■藤岡雅樹 取材・文■鵜飼克郎

※週刊ポスト2017年8月11日号