夏も終わり、そろそろ恋しくなってきている方も多い温泉。日本は、源泉の数が約2万7000以上という世界一の温泉大国だ。その効果を存分に活用しないなんてもったいない。医学博士の一石英一郎さんに科学的目線でオススメ温泉をピックアップしていただいた。

 年間入湯数は300以上という温泉家の北出恭子さんと共に早速訪れてみよう。紹介されたのは、長野県唐沢鉱泉。標高1870mの八ヶ岳国定公園内に、源泉を引いた宿は1軒のみ。源泉は10℃と低い冷鉱泉。水中に炭酸ガスが溶け込み、シュワシュワと天然の炭酸泡が気持ちよい。

「武田信玄の隠し湯として知られる秘湯です」(一石さん)。

 36℃のぬるま湯と41℃の熱い湯がある。壁の岩には苔が生え、山奥の神秘的な雰囲気が漂う。冷たい源泉(10℃)の炭酸泉を浴びることもできる。実際に入ってみた北出さんはこう語る。

「ぬるま湯と熱い湯を交互に、3セット入るのがおすすめ。冷水も天然の炭酸泉なので浴びないともったいない! 肌の脂も取れるので、湯上がりはすぐに保湿を」

 ぬるめの湯にしばらく浸かっていると、天然の炭酸泡が肌に吸い付く。泡がごっそり汚れを取り除く。絶景としても人気の敷地内に湧く源泉の池。ブルー、エメラルドグリーンなど天気により色を変える。

「青く透き通った池はとってもきれいで幻想的」(北出さん)

【information】
八ヶ岳名湯の宿 唐沢鉱泉
住所:茅野市豊平4733-1 
営業時間:4月下旬〜1月成人の日の連休まで(日帰り入浴10:00〜16:00)
料金:1泊2食付き1万3110円、日帰り入浴大人700円

 温泉は健康だけでなく、美にも効果的。そこで。「北出流 美的入泉の極意」を聞いた。

【その一】デトックス効果で美肌を手に入れよ
「温泉巡りをするようになってから、明らかに肌質が激変しました。血液の中の老廃物が流れ出ることで、エステや高級化粧品いらずに。また、保温効果で基礎体温も上がり血行も促進。おかげで、風邪をひきにくい体になりました」(北出さん)

【その二】周りの環境も込みで温泉を選ぶべし
「温泉は自然の環境からくる心理効果も重要。たとえば海沿いの温泉は心を落ち着かせるのでイライラしている人、不眠症の人向き。森の中の温泉は活力を生み出すので、やる気や集中力をアップさせたい人によいといわれます。温泉選びの参考に」(北出さん)

【その三】温泉の還元力でアンチエイジング
「温泉はあらゆるものが酸化する地球上において、酸化物質ではない“還元力(元に戻す力)”のある水溶液です。日々酸化し、老化していく私たちの肌や体の若さを保つパワーがあります。温泉を楽しむことは、心と体のアンチエイジングに繋がります」(北出さん)

撮影/北原千恵美

※女性セブン2019年9月26日・10月3日号